ひろゆきが考えるネットのデマを減らす方法「頭が悪い行為はやめたほうがいい」
(画像=Skórzewiak/stock.adobe.com)

(本記事は、ひろゆき氏の著書『ざんねんなインターネット 日本をダメにした「ネット炎上」10年史』=扶桑社、2023年3月29日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

熊本地震ネットデマ拡散事件 2016年7月発生

ざんねんなインターネット 日本をダメにした「ネット炎上」10年
(画像=『ざんねんなインターネット 日本をダメにした「ネット炎上」10年史』より)

ネットでデマを拡散し逮捕に、「逮捕はやりすぎ」の声

「地震で動物園のライオンが逃げた」。そんな内容のデマを熊本地震の発生直後にツイッター上へ投稿した20歳の男が逮捕された。この投稿により、熊本市動植物園では、投稿直後から100件以上の問い合わせが寄せられるなど、業務に支障が起きていた。ネット上では逮捕に納得の声がある一方、「これで逮捕されたらネタも書けない」など批判的な声もあった。(写真は当時のツイッター)

当時の日記

最近はネット上で爆破予告とか殺人予告とかをして逮捕されることに驚かなくなったと思います。しかし、ネット上でデマを流せば、実行しなくても警察や警備員が動いたり近隣の人が逃げたりと社会はいろいろな迷惑を被るので、当然、逮捕されてしまうわけです。

今回も嘘ツイートを写真付きで投稿した男性が逮捕されたわけですが、迷惑をかけたので「逮捕されて当然」とか「逮捕はデマを流す抑止力になる」とか冷静な意見もあったりする半面、「こんなんで逮捕されるのか?」的な感じで納得できない人もいるみたいです。

たしかに東日本大震災のときに「サーバーの下敷きになって血だらけで動けない」などとツイートした人が逮捕されなかった例もあります。ただ、このケースでは警察が動いたり、避難する人や被害届を出す人がいなかった。その違いが大きいのかと。

どちらにせよ、デマを流すのは頭が悪くてネット上で注目を浴びることに喜びを感じちゃう人なので、普通の人がやらないようなことをして目立とうとします。頭が悪いだけに一線を越えちゃうし、過去にデマを流して逮捕された事件とかも知らなかったりする。同じようなことをやらかして逮捕されて、人生ハードモードに入っちゃったりするわけです。

ちなみに、今回逮捕された人は20歳だったので、数か月前だったら未成年で実名報道もされなかったんですけどね。

ツイッターのフォロワーとかリツイート数が増えても、生活するうえではメリットもないので、そのためにリスクを負うとか、頭が悪い行為はやめたほうがいいです。ただ、こういう文字だけのコラムとか頭の悪い人は読まなそうだし、ここで書いてもしょうがないよなぁ……とも思ったり。

「頭の悪い人がなぜ犯罪をするのだろう?」という疑問と同じで、ネットでのデマを減らすには教育に地道にお金かけるしかないんじゃないかと思ったりする今日この頃です。

(SPA!2016年8月9日号に掲載)

迷惑をかけた/熊本市動植物園が獣舎などの点検がスムーズに行えなかっただけでなく、警察にも「ライオンが逃げているので避難できない」といった相談が相次いだ

逮捕されなかった/2011年の東日本大震災発生時、某IT企業に勤務する男性が「サーバーが倒れ下敷きになった。血が出て動けない」といったデマをツイートして大炎上
ざんねんなインターネット 日本をダメにした「ネット炎上」10年史
ひろゆき(西村博之)
1976年、神奈川県生まれ。東京都・赤羽に移り住み、中央大学に進学後、在学中に米国・アーカンソー州に留学。1999年に開設した「2ちゃんねる」、2005年に就任した「ニコニコ動画」の元管理人。現在は英語圏最大の掲示板サイト「4chan」の管理人を務め、フランスに在住。たまに日本にいる。週刊SPA!では10年以上にわたり連載を担当。「ネット炎上観察記」(2008~2019年)「僕が親ならこうするね」(2019~2022年)を経て、現在は「人に『99%』イエスと言わせる ひろゆき構文」を連載中

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