(本記事は、宗次 德二氏の著書『独断 宗次流商いの基本』=プレジデント社、2020年10月15日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
業績を上げ続ければ「この会社にいたい」と思う社員が増えてくる
社員のモチベーションを上げるために発展を続ける
高度経済成長の時代は、一生懸命働いた分だけ成果が上がり、給料も上がったので、みんな頑張っていた。愛社精神とよく言われたように、忠誠心を持って会社に一生を捧げようと考える人も少なくなかった。
それに比べると今は、よりよい条件の会社があれば転職もいとわないという人が多くなっている。その結果、人手不足で倒産する会社も出てきている。
「ずっとこの会社にいたい」と思う社員を増やす一番の方法は、業績を上げ続けることである。右肩上がりの成長を続けていれば、給与待遇や福利厚生もよくすることができる。だから、自然と社員は仕事に熱を入れるようになり、大きな問題が発生しにくくなる。
また、右肩上がりだと人も育つ。10人いれば1人や2人はこの会社で頑張って役員を目指そうと考えるようになるからだ。
最近は出世して重い責任を負うよりは現状維持でいいという人も増えているようだが、全体が伸びている分にはそれほど問題にはならない。
すべては数字である。発展を続けることは社員のモチベーションを上げる第一の要件である。そのためには、小さな目標でもいいから必ず達成し続けることが大事なのだ。