(本記事は、宗次 德二氏の著書『独断 宗次流商いの基本』=プレジデント社、2020年10月15日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
「早起き」は百利あって一害もない
貴重な朝の時間を有効活用するために早起きをする
早起きには百利あって一害もない。私は今でも毎朝3時55分に起きて、街の掃除やガーデニング、お礼状書きなどの時間にあてている。
70歳になった時、起床時間を1時間遅らせて4時55分にしてみたが、1か月も持たなかった。「これじゃあだめだ、忙しい。時間が足りない!」と、また3時55分に戻してしまった。3時55分は「さあ、ゴーゴー」で語呂(ごろ)もいい。
朝の時間は貴重である。静かな中、集中して作業ができる。今の時代に重役出勤は論外だが、職位の高い人はラッシュアワー通勤もやめたほうがいい。そんなところで体力を消耗するのなら、早起きをしてゆったりした気分で出社し、早く仕事に取りかかればいい。
私は夜遊びを一切しないし、付き合いもほとんどない。休みもほとんど取らない。そして早起きだから、忙しいと言っても心にはゆとりがある。だから、心のこもったお礼状も書けるのだ。普通に一日を送っていたら、そういうわけにはいかないだろう。
ストイックだと言われることもあるが、私にとってはこれが普通である。だから、夜遅くまで仕事をしても、少々体調が悪くても、1年365日、朝は必ず3時55分に起きる。これは自分で決めていることだから、何としても守りたい。そこは譲れない私のこだわりである。