アジェンダ作成やスケジュール管理も ChatGPTで会議の質を上げる方法
(画像=irissca/stock.adobe.com)

(本記事は、矢内 東紀氏の著書『ChatGPTの衝撃 AIが教えるAIの使い方』=実業之日本社、2023年5月29日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)

⑤会議のアジェンダ作成

ChatGPTを会議のアジェンダ作成の補助に使用することで、効率的で成果につながる会議を計画することができます。以下に具体例をいくつか挙げます。

アジェンダの構造提案

ChatGPTに「次の会議のためのアジェンダ構造を提案してください」と入力すると、例えば、開会の挨拶、前回の会議のフォローアップ、各トピックの議論、アクションアイテムの割り当て、次回の会議のスケジュール、閉会の挨拶など、効果的なアジェンダ構造を提案してくれます。

議題の優先順位付け

「プロジェクトXに関する会議で議論すべき優先順位の高いトピックは?」と入力すると、ChatGPTはプロジェクトの進捗状況やリスク管理、リソース割り当て、スケジュール調整など、議論すべき重要なトピックを提案します。

タイムマネジメントのサポート

会議の進行における時間配分についてアドバイスがほしい場合、「会議の各トピックにどのくらいの時間を割くべきか?」と入力すれば、各トピックの重要性や複雑さに応じた適切な時間配分案を提示してくれます。

役割分担の提案

会議での役割分担についてアドバイスが必要な場合、「次の会議での役割分担を教えてください」と入力すると、司会者、議事録係、進行役、発表者などの役割について具体的な提案が得られます。

アクションアイテムのフォローアップ

「前回の会議で決定したアクションアイテムのフォローアップ方法は?」と入力すると、ChatGPTはアクションアイテムの進捗確認、担当者へのフィードバック、必要に応じたサポートの提供など、効果的なフォローアップ方法を提案します。

これらの具体例からわかるように、ChatGPTを用いることで、会議のアジェンダ作成を効率的かつ効果的に行うことができます。また、ChatGPTを活用することで、以下のような追加のサポートも得られます。

参加者への事前連絡

「会議参加者に事前に連絡すべきポイントは?」と入力すると、ChatGPTは参加者に事前に共有すべき資料や、事前に検討しておくべきトピック、会議に関する注意事項などを提案します。これにより、参加者が会議に臨む前に十分な準備ができるようサポートできます。

会議後のフォローアップメール作成

「会議後のフォローアップメールの内容を提案してください」と入力すると、議事録の共有、アクションアイテムのリスト、次回会議の日程確認など、会議後に送るべきフォローアップメールの内容を提案してくれます。

次回会議の準備

次回の会議に向けて、「次回会議のための準備事項は?」と入力すると、前回の会議で決まったアクションアイテムの進捗確認、新たな議題のリストアップ、参加者への通知など、次回の会議に向けた準備事項を提案してくれます。

これらの具体例を通して、ChatGPTは会議のアジェンダ作成だけでなく、会議の前後のサポートも行うことができます。これにより、効果的な会議運営と円滑なコミュニケーションを促進することができるでしょう。

質問例
あなたは現在4店舗を展開する飲食店の経営者です。本店と支店の1つは大幅な黒字ですが、地方の店舗の売上が振るいません。また、事務員が1名しかいないという問題があります。会議をするにあたってのアジェンダを作成してください。

以下に、飲食店経営者として開催する会議のアジェンダを提案します。

1.開会の挨拶

2.前回会議の議事録の確認

【本店・支店の黒字化について】

3.本店・支店の黒字要因の分析

→営業戦略、顧客対応、メニュー構成など、成功要因の検証

4.成功要因の他店舗への適用可能性

→地方店舗への展開方法や適用の検討

【地方店舗の売上改善について】

5.地方店舗の売上不振の原因分析

→売上データや顧客フィードバック、競合分析などをもとに原因を特定

6.改善策の提案と検討

→メニュー改定、マーケティング戦略、顧客対応の見直し等の提案

7.地方店舗の販売促進活動の計画

→地域密着型のイベントやSNS活用などの販売促進活動の企画

【事務員の人手不足問題について】

8.事務業務の現状と課題の整理

→事務員1 名の業務負担や過重労働の問題点を明確化

9.人手不足解消のための方策

→新たな事務員の採用、業務のアウトソーシング、業務効率化ツールの導入などの検討

各種改善策の実行計画とスケジュールの確認

10.次回会議の日程・内容の確認

11.閉会の挨拶

このアジェンダをもとに会議を進めることで、黒字店舗の成功要因の共有、地方店舗の売上改善策の検討、および事務員の人手不足問題の解決につながる議論が期待できます。

企画書の作成と同様、アジェンダや会議用の資料作成はChatGPTを使えば一気に効率化できそうだ。そのほかChatGPTで議事録のフォーマット作成や要約を行うなど、一連の流れに利用すると、より作業効率の向上が期待できるかもしれない。

ChatGPTの衝撃 AIが教えるAIの使い方
矢内 東紀
1990年生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。経営者、著作家、投資家。23年5月にChatGPTを活用したブレインウェーブコンサルティング株式会社、プロンプトテックスターズ株式会社の2社を創業し、代表取締役社長に就任。また、客が日替わりで店長を務めるイベントバー「エデン」の創立者であり現・会長でもある。SNSでは「えらいてんちょう」通称「えらてん」の名前で親しまれており、総フォロワー数は15万人を超える。著書に『しょぼい起業で生きていく』(イースト・プレス)、『ビジネスで勝つネットゲリラ戦術詳説』(KKベストセラーズ)、『批判力』(小社)など多数。

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