(本記事は、矢内 東紀氏の著書『ChatGPTの衝撃 AIが教えるAIの使い方』=実業之日本社、2023年5月29日刊=の中から一部を抜粋・編集しています)
コラム: ChatGPTに取って代わられる仕事をChatGPTに聞いてみた。
ChatGPTに取って代わられる可能性が高い仕事は、主に繰り返しのタスクやルーチンワークが多いものです。以下にいくつかの例を挙げます。
データ入力
データを入力・整理する作業は、AIが高速で正確に実行できるため、この仕事が自動化される可能性が高いです。
顧客サポート
よくある質問や問題に対してAIが回答を生成することができるため、一部の顧客サポート業務はAIに置き換えられる可能性があります。
文書作成・編集
テキストの生成や校正作業は、AIが高速で正確に実行できるため、この分野の仕事が影響を受ける可能性があります。
翻訳
AI翻訳技術の向上により、簡単な文章の翻訳業務がAIによって実行される可能性が高まっています。
市場調査
AIは大量のデータを高速に分析できるため、市場調査や競合分析などの業務にも影響を与える可能性があります。
広告・マーケティング
AIはデータ分析やターゲティング広告の最適化に役立ちます。そのため、一部のマーケティング業務がAIに取って代わられる可能性があります。
会計・財務
AIは会計や財務管理業務を効率化し、一部の作業を自動化できるため、この分野の仕事も影響を受ける可能性があります。
倉庫管理
AIを活用したロボットや無人搬送システムが倉庫内でのピッキングや搬送作業を担当するようになる可能性があります。
品質管理・検査
AIは品質管理や検査作業を高速で正確に実行できるため、この分野の仕事が自動化される可能性が高いです。
テレマーケティング
AIはスクリプトに沿った営業電話を行うことができるため、テレマーケティング業務がAIに取って代わられる可能性があります。
ただし、これらの仕事においても、人間が持つ独自の感覚や創造性、対人スキルなどはAIには再現が難しいため、完全に取って代わられるわけではありません。むしろ、AIと人間が協力して効率を向上させることが期待されます。以下は、そのような協働が有望な分野です。
医療
診断支援や画像解析などの分野でAIが活躍しながら、医師は患者とのコミュニケーションや治療方針の決定を担当します。
教育
AIが個々の学習状況に合わせたカリキュラムを提案し、教師は実際の教育現場で生徒との対話や指導を行います。
コンサルティング
AIが市場分析や業界動向の調査を行い、コンサルタントは具体的な戦略や提案をクライアントに対して行います。
HR・人事
AIが適格性のある候補者をスクリーニングし、人事担当者は面接や採用決定を担当します。
デザイン・クリエイティブ
AIが基本的なデザイン案を生成し、デザイナーやクリエイターがそれをベースに独自のアイデアを追加して完成させます。
これらの分野では、AIが繰り返しのタスクやデータ処理を効率化し、人間がより創造的な仕事やコミュニケーションに集中できるようになることが期待されています。
こちらがChatGPTのあげた回答だが、すでに「テープ起こしの作業者」や「まとめライター」「初級レベルのエンジニア」「一部のイラストレーター」などは必要性がなくなっているように思われる。私自身も起業家として、プレゼンテーション資料作成やランディングページ、ホームページに載せる文章や挿絵を人に依頼していたが、その機能がChatGPTで十分になったと感じている。
逆に言えば、明らかに世界全体で見た時の生産性は上がるわけだから、AIにすぐには取って代わられない現場仕事が相対的に価値を増し、エンジニアや専門家はAIの誤りを指摘できるレベルの高度な人材であればこれまで以上の価値を創出できるようになるだろう。
なにより大切なのは、AIに仕事を奪われると悲観するのではなく、AIをどう使っていくかを考えることである。例えばAIがあることで年収500万円クラス─これからどんどんレベルが上がっていく─のライター、編集者、イラストレーター、エンジニアを10名単位・月20ドルで雇えると考えると、生産性の上がり方は非常に大きくなるだろう。
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