外資系で学んだすごい働き方
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(本記事は、山田 美樹氏の著書『外資系で学んだすごい働き方』プレジデント社の中から一部を抜粋・編集しています)

Employability(雇われる力)を高めよう

ビジネスプロフェッショナルへの道を歩んでいくと、結果としてEmployability(エンプロイヤビリティ)が高まっていきます。

Employability とは人事関係者がよく使う言葉ですが、直訳すると「雇われる力」「雇用(されやすい)力」です。

専門的なスキルや豊富なビジネス経験、コミュニケーション力や、優先順位を見極める力など、ビジネスで必要とされる総合的な能力がある人は、Employability が高いということになります。

ビジネスプロフェッショナルを極めていくことで、好きな仕事を選べる力が高まっていくのです。やりがいのある仕事をしながら、満足いく収入を得られる働き先を選ぶことができ、雇用不安もなくなります。圧倒的な優位性のあるスキル・経験を持つことで、独立・起業の道も開けてきます。

「どこでも好きな仕事を選べる」ということは、仕事にオプションがあるということで、今、働いている会社に無理してしがみつく必要はなくなります。

日本経済の停滞、日本企業の凋ちょう落らくは今後も続くかもしれません。日本の市場縮小に対応できず、グローバル化の流れに乗れない会社も出てくるでしょう。しかし、その流れに個人個人が合わせたり、我慢して耐え忍ぶ必要はありません。

自らの人材価値を高めていけば、自分に合った働き先を見つけやすくなります。日本国内に留まり続ける必要もなく、海外でキャリアを築いていくことも可能になります。自分のキャリア、働き方を自分でコントロールし、自分で自由に選べる実力を手に入れましょう。

意識を変えることは何歳からでもできる

日本だけのローカルルールからグローバル基準に意識を変えましょう。その上で、今までの働き方を変え、ビジネスプロフェッショナルを目指していただきたい。これが、私がこの本を世に送り出す大きな理由です。

若い世代だけでなく、40代、50代の方にもこのメッセージをお届けしたいと思います。なぜなら、今の環境では、40代、50代も日本だけのローカルルールで逃げ切れるはずはないからです。65歳まで働くとして、40歳ならあと25年、50歳でも15年も残っています。今後は70歳まで、もしくは一生現役で働くことになるかもしれません。さらに、人事制度はどんどんグローバルなルールに変わっていくことでしょう。

となると、今の40代、50代も諦めている場合ではありません。

年齢を重ねることで得た経験をレバレッジして、付加価値を生み出す。変化、成長し続けていけることを見せ、人材価値を高めていかなければなりません。

体力勝負の仕事だと年齢と共に厳しくなりますが、ホワイトカラーであれば、脳を鍛え続けることで、年齢にかかわらず付加価値を生み出し、活躍し続けられます。要は、簡単に諦めないことです。

実際、江戸時代の伊能忠敬のように、50代で隠居してから日本全国を測量して回り、日本地図を作った人もいるのです。特に、私と同年代の40代で、既に諦めモードに入っている方に、エールを送りたいです。人生はまだまだですと。

「40代に突入したら、もう伸びしろがない」というバイアスが邪魔をしているかもしれませんが、人生のピーク、能力のピークは、本人が頑張ればまだ先にあるはずです。

諦めたら終わりですが、諦めないで努力し続ければまだまだ伸びます。もちろん若い時のように「大化け」はしないかもしれませんが、前よりは上にいける。昨日よりは成長できる。諦めずに、世界に通用するビジネスプロフェッショナルとして能力を極めるよう、一緒に努力を続けませんか。