外資系で学んだすごい働き方
(画像=garagestock/Shutterstock.com)

(本記事は、山田 美樹氏の著書『外資系で学んだすごい働き方』プレジデント社の中から一部を抜粋・編集しています)

「移動可能」なスキルを深める

専門スキルを高めることは仕事の基本ですが、さまざまな業界、職種で通用する汎用的なスキルを持つことも、人材価値を高める上では非常に重要です。英語では、「トランスファラブル(移動可能な)スキル」「ポータブル(持ち運びができる)スキル」などと呼びます。特定の企業だけで通用するスキルではなく、違う企業、異なる業種、あるいは異なる職種でも通用するスキルということです。

たとえば、「論理的な思考力」「コミュニケーション力」「調整力」なども移動可能なスキルの一つです。

働く場所がグローバルに広がっていく中では、コミュニケーション力の一つである英語力や異文化コミュニケーション力も重要になっていきます。

これら汎用性の高いスキルは、キャリアのステージが上がるにつれて、ベテランになるに従って、重要度が増していきます。どの企業、どの業界、どの職種でも、あるレベル(中級レベル2)以上の仕事をしている人には、必要とされる能力です。専門スキルだけに注目しがちですが(もちろん専門スキルも大事です)、汎用性の高いスキルも若いうちからコツコツと身につけていきましょう。

特に、転職をする上で汎用性のあるスキルはとても重要です。

私自身、会計事務所を経て、全く未経験の職種である人事分野のコンサルティング会社に転職しましたが、この時にはトランスファラブルスキルを評価されたのだと思います。

汎用性の高いスキルのレベルが高いと、新しいところに飛び込んでも、そこで何が必要かをすぐ見抜くことができます。求められる知識、スキルや人間関係を素早く把握し、ロケットスタートで頭角を現すことができる。

こういう人はどこでも必要とされます。キャリアアップもしやすく、異業種でもジェネラリストとして評価され、転職もしやすい。雇用不安を感じる人は早くから、「トランスファラブルスキル」を身につけるようにしましょう。