外資系で学んだすごい働き方
(画像=Rido/Shutterstock.com)

(本記事は、山田 美樹氏の著書『外資系で学んだすごい働き方』プレジデント社の中から一部を抜粋・編集しています)

40代以上は、スキルや知識のアップデートを心がけよう

スキルや知識は、放っておけばどんどん陳腐化していきます。ベテランも、知識やスキルのブラッシュアップをし続けなくてはいけません。人材価値は時価なので、過去の成功や実績に安穏としてはいけません。旬の人材でい続ける努力が必要です。

20代の頃に学んだスキルは、今はどうなっているか。何が主流になっているのか。特に今はデジタル化で新しい技術が次々と登場する時代です。昔は、ベテランの経験やスキルが価値を持っていたのですが、今は新しいスキルを身につけた若い人にあっという間に追い抜かれてしまいます。40代以上にはシビアな環境になりましたが、意識的に最新の技術や理論をキャッチアップする努力を続けていきましょう。

私は、週末もしくは平日の夕方の1時間を使って、週1回、リサーチの時間を作っています。人事の仕事に就いていますので、まずは人事についての他社の新しい事例や最新のトピックを調べます。さらに『Harvard Business Review』で、組織開発の分野の記事を一つダウンロードして読みます。関連記事があればそちらも読む。リーダーシップに関するプレゼンテーションをTEDで探すなど、リサーチの時間を必ず取るようにしています。

他の業界や他の職種の新しい事例も調べます。私の専門は人事ですが、ITや会計の専門部隊と組むプロジェクトも多く、相手のところで何が起きているかも知っておく必要があります。今であれば、Io Tや会計の国際基準の変化などをチェックしています。仕事で関連する分野に起きている変化を知っておくと、相手と話が通じやすくなり、仕事もスムーズに進めることができます。また、現在はヘルスケア業界にいますので、ヘルスケア、医療の動向や新しいトレンド、他企業での取り組みもウォッチしています。

毎日このような知識のアップデートを行いたいところですが、日々の業務があるため、現実問題としてできません。週1時間はネタを仕込むようにしています。仕事の忙しさにかまけて、知識をアップデートする時間を取ることを忘れがちですので、これらは、日時を決めて習慣づけることをおすすめします。

専門分野を常に研鑽し続けること。基準を常に高めていく努力をする。スキルや知識を陳腐化させないのが、プロフェッショナルの条件です。

外資系で学んだすごい働き方
山田 美樹(やまだ・みき)
1975年埼玉県行田市生まれ、行田市育ち。
上智大学比較文化学部卒業後、オックスフォード大学大学院社会人類学修士(M.Phil)を経て、欧州系戦略コンサルティングファームCVA、グローバル会計事務所Deloitteに勤務。その後、ロンドンビジネススクールにてMBAを取得し、組織・人事領域を専門とするコンサルティングファーム、ワトソンワイアット(現Willis Towers Watson)に入社。これまで、大手企業を中心に15年以上、100社以上の経営戦略を実現する組織と、個人のミッションを実現するキャリアの構築、ハイパフォーマンス人材の発掘・評価を支援。現在は、大手外資系ヘルスケア企業にて、社内の人事戦略立案、人事課題の解決に従事。共著に、『攻めと守りのブランド経営戦略』(税務経理協会)。GCDFキャリアカウンセラー(Global Career DevelopmentFacilitator)、認定レジリエンストレーニング講師。寄稿、講演 多数。同書が初の単著。

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