IPOを成功に導くためのポイント
IPOの成功は、証券取引所の上場基準をクリアすることや、一部のステークホルダーのみが利益を得ることだけではありません。経営者・投資家・従業員など、上場に関わったすべてのステークホルダーの努力が報われることです。 したがって、上場後も継続して成長を続け、企業としての評価を確立することが真のIPOの成功といえるでしょう。ここでは、IPOを成功に導くための3つのポイントをご紹介します。
①ビジョンを明確にしたうえで上場する
「IPO(上場)こそ企業経営者が目指すべきゴール」といった声もありますが、これは前述したIPOの真の成功とはいえません。IPOは、上場企業としてさらに成長を続けるためのスタートラインです。IPO後の短期的な収益だけではなく、より中長期的に企業が成長を持続するためのビジョン(=目標)を持つことが大切です。ビジョンは、中長期の売上高・利益額・拠点数・社員数・シェアなどを具体的な数字で設定します。
具体的かつ段階的な目標設定があると、企業が目指そうとする理想像に近づいていくことの実感にもつながります。
②IPOに向けての課題を着実に解決していく
企業によって異なりますが、一般的なIPOに向けて主なプロセスは以下のとおりです。
- 株式公開時期の決定
- 証券取引所の決定
- 主幹事証券会社の選定
- 株式公開準備室の設置
- コーポレート・ガバナンスの整備
- 内部監査制度の確立
- 申請書類や審査資料の準備・作成
IPOの意思を固めたら、「IPOに向けての課題」を洗い出し、これらのプロセスのなかで一つひとつ着実に解決していくことが必要になります。
証券会社(TPMではJ-Adviser)や監査法人といった専門家からアドバイスや指導に基づいて、それらの課題を“当初のスケジュールに遅れることなく”クリアしていくことが、IPOを達成するためには重要です。
③IPO経験者やIPO専門会社のサポートを受ける
IPOのための準備は、主幹事証券会社(TPMではJ-Adviser)や監査法人の選定、社内管理体制や開示体制の整備・運用、申請書類等の作成など非常に煩雑で膨大な作業が必要となります。
そのため、通常の業務と並行してIPOの準備を行うためには、IPOに豊富な知識や経験をもつ人材が欠かせません。社内に適切な人材がいない場合は、IPO経験者やIPO支援に強いコンサル会社(IPO専門家)のサポートを受けることも検討しましょう。
IPO専門家が提供する主なサービスは、以下のとおりです。
- IPOに向けたプランの策定やマネジメント
- コーポレート・ガバナンス整備に関する助言
- 申請書類に関するアドバイス
- 上場審査に関する提案
- 主幹事証券会社や証券取引所の選定に関する助言
豊富な知識と経験、ノウハウを備えたIPO専門家のサポートにより、スムーズに上場準備を進めることができます。