食品産業新聞社
(画像=食品産業新聞社)

丸紅は、米国子会社を通じて保有する米穀物大手のガビロン社(ネブラスカ州)の穀物事業を、カナダ穀物大手のバイテラ社の子会社に売却譲渡することを1月26日の取締役会で決めた。

丸紅では穀物事業戦略見直しの中で、ガビロン社の穀物事業の保有方針を検討してきたが、妥当な条件で穀物事業を譲渡する機会が得られたことで売却を決めたとしている。売却額は非公表ながら、2022年度決算において譲渡益を見込んでいる。

売却は2022年度中に完了する見通しだが、それに際してガビロン社を再編し、米国北部の穀物集荷施設や米国西岸での穀物輸出事業、肥料事業は、同グループに移管する。

丸紅は2013年にガビロン社を27億ドル(約2,730億円)で買収し、中国向け大豆など穀物事業を拡大したが、事業環境の悪化などによって収益は伸び悩み、2019年度決算では穀物事業で783億円の減損損失を計上した。

〈大豆油糧日報2022年1月28日付〉