億稼ぐネット通販の教科書
杉本 幸雄(すぎもと・ゆきお)
昭和44年1月生まれ、明治大学農学部出身。通販にたずさわって、25年間以上。業界不問で「お金と精神の不安」を抱えている中小企業のオーナー経営者に対して、これらの不安解消のソリューションとしてネット通販ビジネスへの新規参入を促している。クライアントとは、3年後3億円の売上げ加算を目標に、"共に、頑張り"、これまで110億円以上の実績を創ってきた。得意ジャンルは、薬機法に関わる医薬品、化粧品、ダイエット、食品、ワインなどと、そしてスピリチュアルも。成功を引き寄せるキーワードは、根気強くの「ど根性」、目的第一主義の「片手間ダメ!」。

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【ルール 2】
あなたも、本気であれば「億越えの仲間入り」ができる!
ただし、それは魂からの本当の本気であって、とりあえず取り繕ったニセモノの本気のことではない

7つの「成功事例」

▼アメリカ輸入のコスメで20億売った帰国子女

30代の男性の方です。彼はアメリカの普通レベルの大学を卒業してから、日本で会社員をしていましたが長続きせず、退職して、しばらくの間、投資をして細やかな生活費を稼いでいました。彼は、アメリカと日本の行き来を繰り返していて、ある事に気付きました。「アメリカで流行っているもので、日本に入って来ていないものは結構多い感じ。何か日本に持ってきたら、売れるモノもあるはずだ」と。

そして、彼はスニーカーやキッチン用品を日本に持ってきては、街の量販店などに営業して回っていました。そんなことを根気強く、繰り返していた、ある日、日本の法律では化粧品に分類されるマウスウォッシュと出会い、自社でコツコツとネット販売を始めました。すると、他人にはなかなか相談しにくく、店頭でも買いにくい「口臭予防」という訴求点のこの商品はリピーターが着実に創出されていき、月商100万円に到達していました。

このタイミングで私は勝負に出ることを勧めました。歯科医院への営業と大手通販ショッピングとの連携です。ただし、これらの連携はあくまで自社サイトへ大量のアクセスを集めたり、リピート購入で自社に戻って来てもらうための「宣伝として」の仕掛けです。同時に、自社サイトの改修と、楽天市場への出店、そして、テレビや雑誌へのパブリシティ活動も行ったところ、その年の売り上げが3億円、翌年7億円、3年後には20億円に達しました。利益を生み出したほとんどは、自社サイトと楽天ショップ。歯科医院への卸売りや大手ネットショッピングでの展開は事前の想定通り、大いなる宣伝になりました。

彼は、業界の慣習とは全く関係ないスタンスでビジネスを行う男でした。そこには、変な遠慮はありません。あったのはアサーティブです。アサーティブは自分のことを大切に考えますが、それと同様に相手のことも大切にできるコミュニケーション能力のことです。

▼下町中華屋の中国人夫婦が手作り餃子で、3億円

東京品川区に二店舗の中華料理店を経営していた中国人のご夫婦です。私は、このお店の〝普通の常連客〟でした。ある深夜、他のお客さんがいない時、初めて二人から職業を尋ねられ、私はネット通販コンサルタントと答えず、ざっくりと「経営コンサルタントの会社を経営している」と答えました。すると、「もう一店舗、品川シーサイド駅の近くにお店を出そうとしている。どう思うか。住人は金持ちか」と畳みかけられるように相談を受けました。

私は、一通り自分の見解を伝えた上で「お店を一店舗出すのには1千万円かかるでしょう。それならば300万円くらいで、ネット通販を始めることを考えてみたら。実は、私はネット通販の専門家です」と自分のためと相手のためを考え併せて、勧めてみました。さすが、ビジネスに積極的な中国の人です。翌日、私の自宅マンションまで来て、しかも朝の8時に「ネット通販ビジネスをやってみたい。杉本先生教えてほしい」と伝えに来られました。

その後、「何を売るか、どんなセールスメッセージで訴求するか」を試作なども重ねること、「3カ月間」。中国の国家資格である点心師だけで手作りする「大ぶり餃子」のネットショップにすることに決まりました。この餃子にたどり着くまで、ラーメン、刀削麵、タピオカジュース、焼いた肉まん……と試行錯誤しました。当時の日本は、〝毒入り餃子〟事件の影響をもろに受けていた時期。「餃子で行きましょう」という私の提案に彼らは猛反論。ただ、私は「国内で、国内産材料だけで、中国の点心師の人が手作りする大きな餃子は〝あるハードル〟を越えられれば、必ず大ヒットする」と確信を持っていました。このハードルを越えるのに、さらに3カ月間を要しました。このハードルは、食品のネット通販で成功するためには、超重要項目です。

超重要とは、「自宅で、簡単に、美味しく感じることができるか」です。もう少し具体的に書いてしまうと、「どうすれば、お店の味をほとんど誰でも再現できるか、その調理法を見つけ出すこと」です。あなたにもこんな経験はないでしょうか。私はよく覚えているのですが、有名店ブランドのインスタントラーメンやレトルトカレーを自宅で食べようという時、心はアノ店の味が食べれるんだと、ワクワクが激しくなっています。でも、お湯を入れて食べてみる、温めて食べてみて、落胆。「こんな味じゃない。これは、お店と全然違う。かけ離れている」という経験。

私は、二度とこれらの商品は買っていません。リピート購入しませんでした。原因は、ゲインロス効果を悪い意味で、受け取ってしまったからです。事前の期待が膨らんでいる分、事実が期待を下回ると、ショックが激しくなるのです。このことを認識していた私は、その頃の売れ筋の電子レンジのベスト5全てで解凍方法や温めなどを数え切れないほど試しましたし、フライパンでの焼き方も考えつく全てのやり方を試し尽くしました。

その結果、料理に不慣れな人でも50%以上の確率で「餃子が美味しくなる焼き方を発見」できました。この発見した焼き方をパンフレットにしたり、動画にしたことが大きな原動力となって、初年度、出店した楽天市場だけの売り上げが、リアル店舗2店舗合計売上高をはるかに上回り、3年目には3億円を記録しました。その直後、夫婦は日本でのビジネスを親類に譲って、上海に帰国していきました。

この夫婦がジャパンドリームを成し遂げた最も大きな要因は、お金で成功法を買い、毎日実直に教えられたまま行動したことです。私と彼らの間には、物凄い緊張感が常にありました。いい意味でのプレッシャーを互いに掛け合っていたと思います。夫婦から私に託された言葉で忘れないものが一つあります。「先生、私たちの野望を叶えてください」です。ビジネスは、闘いです。人生は自分との闘いだと気づかされた瞬間でした。

リアル店舗を運営している経営者は、ネットショップを試してほしいです。ただし、簡単ではありません。