ECサイトには、登録機能やログイン認証などの会員機能が搭載されています。ユーザーが会員登録を行うことで、クーポンやポイントなどでお得に商品を購入できます。
また、会員の行動履歴をもとに、マーケティングなど売り上げ向上につながる戦略を立てることも可能です。
本記事では、ECサイトの会員機能を導入する方法や登録率アップのための施策を解説します。
目次
ECサイトの会員機能とは
ECサイトの会員機能とは、ユーザーがECサイトに会員登録を行い、ログインすることで利用できる機能のことを指します。
ユーザーに会員になってもらうことで、運営者側が提供できる機能としては、個人情報の保存やポイント・クーポンの配信、お気に入り登録機能などがあります。
会員機能を導入することで、ユーザーの利便性を向上させ、リピート率の向上や売り上げの増加を図るための施策を実施することが可能です。
会員制ECサイトとは
会員制ECサイトには、主に下記の3種類があります。
・オープン型
・セミクローズド型
・クローズド型
それぞれの特徴や、サイト例を表にまとめました。
特徴 | 具体例 | |
オープン型 | 会員登録の状態に関係なく誰でも自由にアクセスできる | 三栄足場販売オンライン|くさび足場・次世代足場の通販サイト |
セミクローズド型 | サイト自体はオープンになっているが、非会員は一部分しか閲覧できない | 業界用冷凍食品の通販|アクティブ |
クローズド型 | サイトを閲覧するには会員登録時に発行される専用のIDとパスワードが必要になる | ログイン|ライオンズBIZ |
会員機能導入のメリット
ECサイトに会員機能を導入することで、下記のようなメリットが期待できます。
・顧客管理の効率化
・リピート率向上
・データ分析による戦略的運営の実現
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
顧客管理の効率化
ECサイトに会員機能を導入することで、顧客管理の効率化が図れます。
誕生日や電話番号、好きなブランドなど、入力してもらったさまざまな情報を一元管理できるようになります。
一元化された顧客情報を活用することで、より効果的なマーケティング戦略を立てられる点もメリットです。
リピート率向上
会員情報を登録してもらうことで、リピート率の向上も期待できます。
セール情報や新商品情報などを継続的に発信することで、お客様との関係性を深め、お店のファンになってもらいやすくなります。
接触回数が増えることで、結果的にリピート率の向上が期待できるのです。
データ分析による戦略的運営の実現
会員機能を導入することで、CRMのような顧客管理が可能になります。
受注データやお気に入り登録情報等を分析することで、アップセルやクロスセルの提案、リピート購入までのデジタルコミュニケーションに繋げることができる点がメリットです。データ分析による戦略的運営を取り入れることで、売り上げ向上を期待できます。
ECサイトに必要な会員機能
ECサイトに必要な会員機能は様々なものがあります。一般的に必要とされている会員機能は、下記の通りです。
・登録機能
・ログイン認証
・お気に入り登録
・支払い情報の保持
・レビュー投稿
・セキュリティ機能
1つずつ詳しく解説していきます。
登録機能
会員機能を導入するには、まず登録機能を導入する必要があります。登録機能では、ユーザーの氏名や住所、電話番号など基本情報を登録してもらい、ECサイトで保持します。
また、メールアドレス欄の下にメルマガの配信可否のチェック欄などを設けておくと、メルマガ配信やクーポン配信などの管理がしやすくなり、ユーザーにとってもメリットがあります。
くわえて、フューチャーショップには登録フォームを最適化(EFO)する連携機能もありますので、ユーザーにストレスなく会員登録してもらうことが可能です。
ログイン認証
ログイン認証は、アクセスしたユーザーが本人であるかを確かめる機能で、メールアドレスやパスワードを入力する方法が一般的です。
また、スマホ利用者が増加していることから、AndroidのGoogleログインや、iPhoneのAppleログインなど、アカウントログイン機能の導入を進めているECサイトも増えてきています。「わざわざメールアドレスやパスワードを入力するのが面倒くさい」と感じるユーザーにとって、普段利用しているアカウントでログインできることはメリットが大きいと言えるでしょう。
お気に入り登録
お気に入り登録は、顧客がECサイトで気に入った商品を一時的に保存できる機能です。「気になっているけれど、まだ購入するか悩んでいる」といった場合に、商品をお気に入りに登録しておくことで、後から簡単に見返せるのがメリットです。
「他の商品と比較したい」「友人に相談したい」など、比較や相談後に商品をすぐに見つけて購入できることで、顧客の利便性が向上します。
支払い方法情報の保持
ECサイト側に登録した支払い情報を保持する機能も必要です。
支払い情報が保存されていることで、「カードが手元にないから後で買おう」「支払い情報を入力するのが面倒だからやめよう」などの、カゴ落ちを防ぐことができます。
また、一度クレジットカード情報などを登録しておけば、次回支払い時に自動で入力されるため、顧客の利便性が向上します。
ただし、改正割賦販売法により、ECサイト運営者側でクレジットカード情報を保持しない、「クレジット情報の非保持化」に関する決まりもあります。
参考:クレジットカード・セキュリティガイドライン【4.0版】が改訂されました (METI/経済産業省)
クレジットカードでの決済機能を導入する場合は、セキュリティ上問題のない方法を選択する必要があります。futureshopでは、安全面に考慮されたクレジットカード番号保持オプションが用意されています。
レビュー投稿
レビュー投稿とは、会員が購入した商品の、レビューや評価を投稿できる機能です。
実際に商品を購入したユーザーのレビューは、購入に悩んでいるユーザーの購入意思を後押しすることにつながります。
レビュー内容によっては、商品自体のCVR(コンバージョン率)に影響するため、会員機能に持たせた方が良い機能と言えるでしょう。
セキュリティ機能
会員機能を導入するにあたって、セキュリティ機能は欠かせません。パスワードは不可逆暗号化するなど、外部に情報を漏れさせない対策が必須です。
万が一、不正アクセスなどによって個人情報が漏えいした場合、ユーザーだけでなく自社にも大きなダメージになります。
ログイン時の2段階認証や不正ログイン検知機能など、ECサイト側で対策できることは、会員機能の搭載と併せて組み込むようにしましょう。
futureshopで設定しているセキュリティ対策ガイドもご紹介しますので、ぜひご確認ください。
ECサイトで会員登録率を上げる施策紹介
ECサイトで会員登録率を上げるために有効な施策例をご紹介します。
・メルマガ送付
・購入金額のポイント還元
・毎月のポイント進呈
・誕生日特典
・会員先行セール
・会員ステージごとの特典設定
・実店舗との連携
・会員機能と他の機能の組み合わせ
それぞれの施策について見ていきましょう。
なお、これらは全てfutureshopの会員機能に備わっています。futureshopで構築されたECサイトであれば、簡単に導入できますので、以下ページも参考にしていただければと思います。
メルマガ送付
1つ目の施策は、メルマガの送付です。メルマガでは、伝えたいセールや商品情報を一斉メールで案内するものです。
会員登録の際に好きなブランドや興味のあるカテゴリなどを登録してもらうことで、ユーザーのニーズに合わせた情報を発信できます。
futureshopのメルマガ機能は、会員をセグメントして配信できるのが特徴です。住んでいる地域や誕生日、性別などに加え、会員ステージに応じてメールを送付できます。さらには、ユーザーごとの利用可能ポイント数やポイント有効期限なども記載できるため、顧客の購買意欲を向上させる効果も期待できます。
購入金額のポイント還元
購入金額に応じてポイントを還元するのも有効です。購入額が多ければ付与されるポイントも増えるため、購買意欲の促進が期待できます。
futureshopでは、あらかじめポイント付与率を設定しておくことで、顧客が購入した際に自動でポイントを計算し、付与することが可能です。さらに会員登録時に会員登録ポイントを付与することもできます。初回購入時からポイントを利用できるようにすることで、会員登録のハードルを下げられます。
毎月のポイント進呈
サイト内で使えるポイントを毎月進呈することで、お得に購入できるようにする施策もあります。
毎月月初にポイントやクーポンの進呈するなど、期間を設けることで、商品を購入するキッカケが生じやすくなります。
しかし、ポイントの有効期限を長くしたり、無制限にしたりすると、商品の購入が後回しになりやすくなる点には注意が必要です。
誕生日特典
誕生日など特別な月や日にサイトで使える割引クーポンやポイントを付与するのもおすすめです。
誕生日月限定など有効期限を設けることで、会員登録と購入の促進を同時に行えます。
futureshopに搭載している誕生日ポイント付与機能は、会員ステージごとにポイント額を変えられたり、休眠顧客対策としても利用できたりするのが特徴です。
会員先行セール
EC大手のAmazonでも、プライム会員限定の先行セールなどありますが、会員限定でセール情報を告知したり、セール開始時期を早めたりするのも有効な施策の1つです。
また、商品ページに通常価格と会員限定価格を表示することで、会員登録を促進できます。
他にも会員のみがセールページにアクセスできるよう、アクセス権限を設けることで、顧客は会員登録のメリットを実感できるようになります。
会員ステージごとの特典設定
購入額や頻度に応じたステージを設定することで、会員であるロイヤリティを高められます。
futureshopでは、会員ランクをメンバー・ブロンズ・シルバー・ゴールドなどステージに分類することで、ステージごとに購入ポイント付与率を設定できます。商品を購入する際に優遇される仕組みを使うことで、リピート顧客を確保できるのです。
実店舗との連携
実店舗がある場合、ECサイトと連携することも重要な施策です。
登録された会員情報を一元管理することで、ECサイトと実店舗間で相互送客を行えるようになります。
店舗スタッフがECサイトへ誘導することで会員数を伸ばせますし、ECサイトの顧客に実店舗で使えるポイントやクーポンなどを配信し、実店舗への来店を促進することも可能です。
「futureshop omni-channel」では、ECサイトと実店舗の連携ができます。会員情報の一元管理やポイントの統合などを実現できます。futureshopで構築されたECサイトであれば、簡単に導入できるため、興味がある方は、ぜひ一度ご相談ください。
会員機能と他の機能の組み合わせ
会員特典を作っていても顧客に認知されていないケースもあります。特典だけが充実していても、顧客に周知できていなければ売り上げ向上などの効果は期待できません。顧客に周知するには、会員の属性によってメールを送信できるかなど、他の機能が充実していることも重要です。
futureshopのコマースクリエイター機能では、特定の会員のみに特定のバナーを表示させられます。例えば、会員登録をしていない人には会員登録訴求、リピーターにはSALE情報バナーなど、ユーザーに合わせたバナー表示が可能です。
メルマガやLINEによる配信も可能なため、顧客層に合ったツールで配信できます。
会員機能の導入はfutureshopで
futureshopは、ECサイトリニューアルや立ち上げの支援を行っているSaaS型ECサイト構築プラットフォームです。futureshopで構築したサイトには、初めから必要な会員機能が搭載されているため、初めての方でも使いやすいのが特徴です。
本記事で紹介した会員機能率を上げる施策は、全てfutureshopに搭載されています。興味がある方は、ぜひ一度futureshopにご相談ください。