矢野経済研究所
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2023年度の観光土産市場規模は2,625億円

~アフターコロナへの移行とインバウンドの回復で市場は回復に向かう~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、観光土産菓子市場について調査を実施し、2019年度~2026年度までの市場規模推移を明らかにした。ここでは2023年度の実績値と2026年度の予測値を公表し、市況を分析する。

観光土産菓子の市場規模推移・予測

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調査結果概要

観光土産菓子の市場は、国内外の消費者における旺盛な観光消費を背景に、コロナ禍前の2019年度には3,000億円を突破したが、コロナ禍では大幅な市場縮小を余儀なくされた。2022年度から徐々に国内外の人流が回復に向かい、2023年度はインバウンド(訪日外国人客)の本格的な再開や価格改定による出荷金額押し上げによって、2019年度の86.3%に相当する2,625 億円まで回復した。

現下、2025年に開催予定の大阪・関西万博に向けて商品開発が活発化しており、その上乗せが見込まれるほか、東京、大阪、京都などの観光都市を中心とした好調なインバウンド需要が寄与するとみる。

他方、各観光地の人出回復に対して土産菓子の売上回復がやや弱いことが課題となっている。背景には土産菓子の購入のされ方が変化してきていることや、物価上昇による買い控えなどがあり、今後の市場拡大には、若年層、ヤングファミリー層、インバウンドなどの需要獲得を見据えた商品開発強化が必要であるとみる。

<調査要綱>
1.調査期間: 2024年5月~8月
2.調査対象: 菓子製造業、菓子企画会社、卸売業、商社等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、アンケート調査、ならびに文献調査併用

<市場の定義>
本調査における観光土産菓子市場は以下を対象とする。
1.菓子製造業が自社ブランド品として展開しているいわゆる地方銘菓
2.土産品卸売業によるオリジナル品
3.菓子製造業による相手方ブランド(テーマパークのオリジナル製品等で、卸売業を介在しないもの)
4.流通菓子メーカーによるご当地流通菓子

<出典資料>
2024年版 菓子産業年鑑 ~流通菓子からOEM・PBなどの商品開発・製造までの市場実態~
https://www.yano.co.jp/market_reports/C66107200

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