農林水産省は8月27日、地理的表示制度(GI)に新たに4品を登録。これで日本国内の登録品は148品、海外の登録品は6品となった。今回、米麦関連で登録されたのは「揖保乃糸」。生産地は兵庫県、登録生産者団体は兵庫県手延素麵協同組合。
なお、麺関連ではすでに奈良の「三輪素麺」、島根の「三瓶(さんべ)そば」などが登録されている。
〈「揖保乃糸」の特性〉
▽茹で伸びしにくく滑らかな舌触りとコシのある歯切れの良い食感を有する、▽手延素麺では日本一の生産量を誇るなど、名品として高い認知を得ている。
〈地域との結びつき〉
▽生産地では、揖保川流域の肥沃な土壌を背景に、小麦と水車製粉による小麦粉の生産が盛んであった上、近隣の良質な赤穂塩の入手が容易であったため、古くから素麺作りが行われてきた。
▽約600年に渡る「手延製法」と、「厄」と呼ばれる専用倉庫での熟成方法など、特有の製法を受け継いできた。
▽1894(明治27)年には、統一基準による製品検査と等級分けを導入し、製品の品質と信頼性を高めるとともに、生産地を流れる揖保川の名に因んだ「揖保乃糸」に名称を統一した。
〈米麦日報2024年8月29日付〉