事業計画書を作成するメリット
事業計画書を作成する主なメリットは、以下の通りです
事業の全体像を把握しやすくなる
事業計画書は経営者が思い描いているビジネスプランや、それを実現するためのプロセスやスケジュールを可視化するものです。 したがって、事業計画書を作成することで、事業の全体像を把握しやすくなり、強みや弱み、問題点などの発見にもつながります。
従業員に事業の方向性を共有できる
前述の通り、資金調達など対外的な訴求に用いられることが一般的ですが、事業の方向性を共有することで、内部関係者に対しても良い影響を及ぼします。
「会社がどうしてこの事業を始めたのか」「事業を通じて会社が実現しようとしていることは何か」を把握することは、関係者の士気向上にも役立ちます。
また、事業計画書には具体的なアクションプランが記載されているため、自分たちのやるべきことが明確になり、目標を実現する確率を引き上げられます。
事業計画書の完成度を上げるポイント
事業計画書の完成度を上げる作成ポイントは、以下の通りです。
① 作成目的を明確にし、記載内容を絞る
事業計画書を作り込み過ぎると、要点がぼやけて相手に伝わりにくくなってしまいます。作成目的を整理し、記載内容を絞ることが肝心です。
② 数値は根拠をもって提示する
ビジョン、目標を実現するための方法やプロセスが不明瞭のままだと、単なる希望的観測になってしまいます。第三者に実現可能性が高いと判断してもらうには、根拠のある数値を記載する必要があります。
例えば売上高予測の場合、事業計画の実施によって、これまでの推移をもとにした根拠のある数値を示さなければなりません。 また将来的予測を行う場合には、予測通りに行く場合、その逆の場合を併記し、できるだけ客観性の高い資料を作成するように心がけましょう。
③ 視覚的にわかりやすくする
事業計画書に正しい内容が詳細に記載されていても、読み手に伝わらなければ資料としては失敗作です。 読み手を意識し、図やグラフなどを適宜挿入しましょう。またフォントや色使い、文章の長さなども工夫して、できるだけ視覚的にわかりやすい資料を作成するように心がけてください。
④ 多様な視点で確認する
作成者の主観や願望に偏った内容を回避するため、事業計画書は部署や立場が異なる多くの人の目を通して確認し、ブラッシュアップを重ねる必要があります。
⑤ 融資の場合は返済シミュレーションを行う
事業の規模や必要な金額によって、資金調達・返済方法は異なります。そのため、調達方法とそれに合った返済シミュレーションを複数のパターンで想定しておきましょう。