2022年5月26日、香港でボナムズオークション「Modern and Contemporary Art」が開催。アジアのアーティストを中心に、若手から巨匠の絵画や版画、彫刻作品全35点が登場した。本オークションより、落札価格の高かったTOP5の作品とANDARTに関連する落札情報をピックアップしてご紹介。落札価格は手数料込み、1HKD=16.18円で計算。
5)ロッカクアヤコ《Wanna eat it!》
落札価格:約1,636万円(HKD1,011,000)
千葉県出身のロッカクアヤコは、素手によるライブペインティングを得意とする急成長中の現代アーティストだ。世界中のオークションで取引されるなか、特にアジアでは強い人気を見せている。今回はトップ5に2作品がランクイン。5位の作品は、テーブルの上にあるケーキを見つめる少女を描いたキャンバス作品。幼少期を思い出させるようなノスタルジックな印象だ。(予想落札価格:約1,133万〜1,618万円/HKD700,000 – 1,000,000)
4)草間彌生《Pumpkin》
落札価格:約2,247万円(HKD1,389,000)
(予想落札価格:約647万〜971万円/HKD400,000 – 600,000)
3)草間彌生《Pumpkin》
落札価格:約2,655万円(HKD1,641,000)
(予想落札価格:約485万〜809万円/HKD300,000 – 500,000)
世界的前衛芸術家の草間彌生の作品が2〜4位にランクイン。4位と3位は草間彌生を象徴する「かぼちゃ」を黄色と黒で制作した彫刻作品。4位は1985年制作の作品で、サイズは12 x 12 x 12 cmのもの(オークションサイトの写真はこちら)。3位は1998年制作のエディション15部の作品で、サイズは30 x 30 x 29 cm(オークションサイトの写真はこちら)。
ANDARTでは、草間彌生の黄色と黒のかぼちゃを描いた版画作品《南瓜 B》を取り扱い中。
2)草間彌生《Lights in Montreal》
落札価格:約3,675万円(HKD2,271,000)
2位の作品は、1988年のキャンバス作品。1973年にニューヨークから帰国した草間彌生はしばらく油彩画から離れ、紙を使った作品やコラージュの制作に重点を置いて活動した。80年代半ばから再びキャンバスの作品を制作するようになり、《Lights in Montreal》(モントリオールの灯り)は草間彌生のキャリアにおいて新しい局面を迎えた時期に制作された作品である(オークションサイトの写真はこちら)。(予想落札価格:約1,295万〜1,942万円/HKD800,000 – 1,200,000)
1)ロッカクアヤコ《Rainbow and a Girl》
落札価格:約7,548万円(HKD4,665,000)
トップになった本作は、130×162cmの大きめのキャンバス作品。画面を大きく占める大きな瞳の赤毛の少女、背景にロッカクアヤコらしい色彩とタッチで描かれた花畑に蝶々や虹など、ロッカクアヤコの作品において重要な要素が全て含まれている。(予想落札価格:約2,427万〜3,236万円/HKD1,500,000 – 2,000,000)
【ANDART取り扱い作品落札情報】
草間彌生《赤色かぼちゃ》
落札価格:約861万円(HKD532,200)
本作は、赤と白の「かぼちゃ」と草間彌生が繰り返し描いている「網目模様」を描いた98部限定のエディション作品。予想落札価格を超えた結果となり、安定した人気を見せた(オークションサイトの写真はこちら)。(予想落札価格:約162万〜243万円/HKD100,000 – 150,000)
【ANDART取り扱いアーティスト落札情報】
山口歴《Out of Bounds No. 70》
落札価格:約576万円(HKD355,800)
東京都出身、NY在住の山口歴(やまぐちめぐる)は、「ブラシストローク(筆致)」にフォーカスして活動をするアーティスト。本作は、固定概念、ルール、国境、境界線の越境、絵画の拡張というコンセプトで制作される山口歴の代表作シリーズ「OUT OF BOUNDS」の一つ。ブラシストローク自体がキャンバスという、平面でありながら躍動感のある作品。(予想落札価格:約243万〜405万円/HKD150,000 – 250,000)
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文:ANDART編集部