黒坂 岳央
黒坂 岳央(くろさか・たけお)
水菓子肥後庵代表。フルーツビジネスジャーナリスト。シカゴの大学へ留学し会計学を学ぶ。大学卒業後、東京で会社員を経て独立。フルーツギフトのビジネスに乗り出し、「肥後庵」を運営。経営者や医師などエグゼクティブの顧客にも利用されている。ビジネス雑誌やニュースサイトでビジネス記事を書いている。著書に『年収1億円超の起業家・投資家・自由業そしてサラリーマンが大切にしている習慣 “億超えマインド"で人生は劇的に変わる!』など。

変化の激しい時代において、1つのビジネスで一生食べ続けていくことは簡単なことではなくなってきた。

今回は高級フルーツギフトショップをはじめとした、さまざまなネットビジネスを現在進行系で手がけている筆者から、現役の中小企業の経営者に向けての提言である。

ビジネスの賞味期限はどんどん短くなる

ネットビジネス
(画像=nopporn / Shutterstock.com)

かつては「恋愛とビジネスは浮気するな。あれこれ手を出さず、1つのものに集中せよ」というのが常識だった。しかし、そのような言葉が当たり前だった時代から、世界も日本もあまりにも変化しすぎた。

特に我が国日本においては、少子高齢社会になって人口減少が続いている。これまで食えていたビジネスも、パイの縮小により強力な競合が現れたわけではないのに、業績が右肩下がりというところも出てきている。こうした事情から、これまでのように1つのビジネスが稼げる賞味期限は著しく短くなっていくのは明白だ。

「縮小する市場規模と、顧客の償却にどう立ち向かうか?」これは多くの経営者の共通する課題ではないだろうか。しかし、市場規模が小さくなっていく状況に対応するには、「リスクを取って経営の多角化」というような経営学の教科書に載っているようなセオリーは通用せず、得策ではないと筆者は考える。

ネットビジネスは資産運用以上のリスクヘッジ?

よく聞かれる話が、「経営のもしものために、資産運用をしませんか?」という提案だ。大体そういう提案のソリューションとして多いのが、「不動産投資」である。だが、これには大きな資本も必要であり、特に国内は人口減少と南海トラフ巨大地震を想定した不動産投資が必要で、必ずしも強力なリスクヘッジにはなりえないと考える。

筆者が考える経営のもしもに備える方法がネットビジネスだ。筆者がネットビジネスの運用コストにかけているのは、月々1万円以下である。だが、そこから得られる収益はまさに青天井だ。ネットだから物理的距離にも縛られず、商圏も近隣だけでなく全世界へと展開できる。実際に、筆者の手がけている教育ビジネスの生徒さんの中にはアメリカや中国在住の日本人も含まれている。ネットは自動化ができるので、分野とやりようによっては顧客が1人でも1万人でもかかる手間は変わらない。これにより、一昔前の上場企業でしかなし得なかった巨大なビジネスを、集客、販売、サポートなどを一人で実現することができるようになったのだ。

コストは極小、その気になればサーバーを海外に移してしまえばいいので災害やカントリーリスクからも開放されている。ネットビジネスは資産運用以上のリスクヘッジと言っても過言ではない。

さらに、ネットビジネスを始めることでマーケティングスキルがさらに磨かれ、本業に好影響を与えることも期待できるだろう。

ネットビジネス、というと「会社員が副業で小さく始めて中には本業の収入を超えた!」というエピソードを聞いたことがないだろうか。だが、私は経営者こそ上記に上げたメリットを考慮して、ネットビジネスを手がけるべきだと考えるのである。

市場規模が拡大するネットビジネス

ネットビジネスと一口に言っても、様々な形態があげられる。アフィリエイト、eラーニング、デジタルコンテンツ配信、ネットショップなどだ。

多くの市場がビジネス転換やパイの縮小で右肩下がりになっているのとは対象的に、拡大するネットビジネスも少なくない。

アフィリエイトの市場は拡大を続けている。2015年には約2,030億円だった市場規模は、2022年には5,368億円になると推定されている。これまでテレビや雑誌、新聞といったメディアに流れていた広告費がネットに移転しつつあることを端的に示しているといえるだろう。広告の世界における時代の潮流に乗るなら、アフィリエイトというネットの広告ビジネスに参入するべきといえる。

また、その他ネットショップやeラーニングも同様に数多くのビジネス、サービスが立ち上げられ、利用者も拡大を続けている。

ビジネスで成功したければ、時代の潮流にうまく波乗りすることが重要だろう。どれだけ優れたビジネスを提供しても、利用者が集まっているところに投下しなければ使われることはないのである。

そういう意味で、ネットビジネスには多くの利用者がおり、マネーが流入している。本業のビジネスのプラスワンとして、ネットビジネスを複業で取り組むことは、中小企業の社長にとって最大のリスクヘッジになりえるのだ。

文・黒坂岳央(水菓子 肥後庵 代表・フルーツビジネスジャーナリスト)