車載用CFRPの世界需要予測調査を実施(2021年)
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車載用CFRP世界市場は2020年から2030年までのCAGRが6.46%で成長予測

~車載用CFRPはRTM成形品が需要を牽引、SMCをはじめとするプレス成形品の採用も拡大傾向の見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、車載用CFRPの世界市場を調査し、成形法別、エリア別、採用部位別の動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

車載用CFRP世界市場規模推移・予測

矢野経済研究所
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1.市場概況

2020年における車載用CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)の世界市場規模は、1,160億4,900万円(前年比93.9%)と推計する。車載用CFRPはこれまで順調にその規模を拡大させてきたが、2020年は新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けて、世界の自動車生産台数が減少しており、マイナス成長に転じた。

2.注目トピック

エリア別の車載用CFRP需要量(2020年)

車載用CFRP市場のエリア別動向をみると、2020年の構成比率(重量ベース)は欧州57.7%、北米21.4%、日本11.4%、その他9.5%になるものと推計する。
車載用CFRPの最大の需要地である欧州には、BMWをはじめ、LamborghiniやFerrariなどCFRPを積極的に採用している自動車メーカー(OEM)が数多く存在する。一方、米国ビック3は軽量化素材としてアルミニウムの採用が中心となるが、GMCなどCFRP部品の搭載車種が着実に増えている。日本においては、「プリウスPHV」「レクサスLC」へのCFRPの適用が注目を集めた。

3.将来展望

ここ数年、自動車メーカーはCASE(Connected、Autonomous、Shared、Electric)対応のための技術開発に注力する傾向にある。一方、市場の競争軸がCASEから軽量化に移行することを見据え、CFRPの成形法をはじめ、構造設計や材料開発、接合技術の開発などに継続して取り組んでいる。
電動化加速のためには車両の軽量化が必須となり、軽量化のために様々な素材を車体の適材適所で使いこなしていくなかで、車載用CFRPの適用車種・部位は継続的に拡大していくものと期待される。今後はRTM(Resin Transfer Molding)成形品が需要を牽引、SMC(Sheet Molding Compound)をはじめとするプレス成形品の採用も拡大する見通しである。よって、車載用CFRP世界市場は2020年から2030年までの年平均成長率(CAGR)が6.46%で成長し、2030年の同市場規模は2,169億9,200万円に達するものと予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2021年4月~6月
2.調査対象: 自動車メーカー、炭素繊維メーカー、成形加工メーカー、研究機関等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含)、ならびに文献調査併用
<車載用CFRPとは>
CFRP(Carbon Fiber Reinforced Plastics)とは、強化材に炭素繊維を用いた繊維強化プラスチックである。マトリックス(母材)に熱硬化性樹脂を利用したものは炭素繊維強化熱硬化性プラスチック(CFRTS:Carbon Fiber Reinforced Thermosetting Plastic)、熱可塑性樹脂を利用したものは炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP:Carbon Fiber Reinforced Thermo plastics)と呼ばれている。本調査では、自動車分野で使用されるこれら2種類のCFRPを対象としている。市場規模はCFRPの需要量から当該年度の金額規模を推計した。
<市場に含まれる商品・サービス>
車載用CFRP、PAN系炭素繊維

出典資料について

資料名2021 車載用CFRPの世界需要予測
発刊日2021年06月29日
体裁A4 137ページ
定価176,000円 (本体価格 160,000円)

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