食品産業新聞社
(画像=食品産業新聞社)

兼松(株)(谷川薫社長)および兼松食品(株)(佐用孝浩社長)は12月10日、発芽大豆由来の植物肉「ミラクルミート」を開発・製造するDAIZ(株)(本社:熊本県熊本市、井出剛社長)と資本業務提携契約を締結した、と発表した。

今回の提携により、日本のみならず、北米、欧州、アジアなどグローバルなネットワークを活用し、ミラクルミートを用いた植物肉事業の拡大を目指す。また、兼松グループの総合力を生かし、ミラクルミートの販売、ミラクルミートを利用した加工品を販売することで、世界の食文化の発展に貢献する。

兼松グループは大豆原料調達から最終製品販売までのバリューチェーンを構築しており、畜産事業においては各商品で業界トップクラスの市場シェアで国内外に幅広い販路があることに加え、食品事業でも加工品に注力し、多彩な販売ネットワークを展開している。

2030年にはタンパク質の需要が供給に追いつかなくなる「タンパク質危機」の時代が到来すると予測されるなか、両社が協業し、「次世代のお肉」として植物肉の販売を推進することで、安定的かつ高品質な植物性タンパク質を市場に供給していく。

兼松の橋本徹執行役員畜産部門長は、提携について以下の様にコメントしている

〈兼松 執行役員畜産部門長・橋本徹氏コメント〉
兼松グループは、「DAIZ(株)」の前身である「大豆エナジー(株)」時代からともに力を合わせ、植物肉文化の発展に向けた取組みを進めてきた。DAIZ社は、落合式ハイプレッシャー法をはじめとする複数の特許製法を用いて食肉特有の風味や食感を豆類で再現するイノベーティブな企業である。

世界にも類を見ないフードテック技術で開発したミラクルミートは、すでに多くのお客様から高い評価をいただいており、兼松グループとしてもミラクルミートこそが植物肉における最高峰の商品であると考え、自信を持ってお客様に提案している。

今回の資本業務提携によりさらに連携を深め、兼松グループ創業以来130年で培ったノウハウやリソースを活用し、国内だけでなく世界に向けた原料および加工品の販売を促進させる。また、バリューチェーンの強化と拡大を担うことで両社の事業シナジーを最大限に発揮できるよう尽力していく。

〈畜産日報2020年12月11日付〉