矢野経済研究所
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2019年度の子供関連ビジネス市場(38分野計)は前年度比1.6%増と引き続き堅調に推移

~2020年度は新型コロナウイルスの影響により多くの市場で規模縮小を予測~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の子供関連ビジネスの市場を調査し、主要・注目カテゴリーの市場動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

1.市場概況

 2019年度の国内子供関連ビジネス市場規模(38分野計)は、前年度比1.6%増の15兆2,048億円となった。分野別に内訳をみると、家庭用ゲーム市場やテーマパーク・遊園地市場といった「娯楽用品・レジャー」分野が好調だったほか、「保育関連サービス」分野では幼児教育・保育の無償化の好影響もあり保育園市場やプリスクール市場が伸長した。一方、「教育サービス・教育用品」分野は全体的に微減基調にある。

2.注目トピック

保育園市場は堅調推移するも伸び率は鈍化

 2019年度の「保育関連サービス」分野は、前年度比6.4%増の4兆741億円となった。内訳をみると、保育園市場は、待機児童問題対策を中心に公的資金の継続的な投入があり、堅調に推移した。ただし待機児童問題は解消が進んでいることから、伸び率は以前よりも鈍化した。学童保育市場は需要が年々高まっており、これまで首都圏での事業展開が多かった事業者が関西圏に新規出店するなど、需要は全国に広まりつつある。また、幼児教育・保育の無償化によりプリスクール市場も好調であった。

3.将来展望

2020年度は新型コロナウイルス感染拡大の影響で、休校・休塾措置がとられたこともあり、ほとんどの分野・市場においてマイナスの影響が及ぶ見込みである。子供関連ビジネスでは、少子化のなかでも企業のさまざまな取り組みにより市場は伸長してきたが、新型コロナウイルスの影響は大きく、多くの分野・市場で規模縮小を予測する。

調査要綱

1.調査期間: 2020年4月~7月
2.調査対象: 子供に向けた商品・サービスを提供する企業
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談、電話・eメールによる取材、ならびに文献調査併用
2019年度の国内子供関連ビジネス市場規模(38分野計)
本調査における子供関連ビジネス市場とは、国内の子供に向けた商品・サービス、38分野の市場を対象として算出した。なお、子供の年齢は分野によって相違するが、おおよそ0歳以上15歳以下としている。
<市場に含まれる商品・サービス>
1.娯楽用品・レジャー(玩具/家庭用ゲーム/子供向け出版物/子供向けビデオソフト/ 幼児・子供用自転車/子供・ファミリー向け劇場用映画/テーマパーク・遊園地/ゲームセンター・アミューズメント施設/インドアプレイグラウンド)2.教育サービス・教育用品(学習塾・予備校/私立幼稚園/幼児英才教育/幼児・子供向け外国語教室/ 子供習い事教室/子供向けスポーツ教室・スポーツクラブ/幼児・学生向け通信教育/学習参考書・問題集/学童文具/学習机・椅子/ランドセル)3.食品(粉ミルク/ベビーフード/菓子・デザート)4.衣料品( ベビー・子供服/学生服/ベビーシューズ・子供靴)5.ベビー・子供関連用品・サービス(ベビー用紙おむつ/ベビーカー/ベビーベッド・子供用寝具/チャイルドシート/ ベビー用品レンタルサービス/子供写真館/子供向け携帯電話/子供向け防犯用品・サービス)6.保育関連サービス(保育園/ベビーシッター/学童保育/ プリスクール)

出典資料について

資料名2020年版 子供市場総合マーケティング年鑑
発刊日2020年07月27日
体裁A4 424ページ
定価150,000円(税別)

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