矢野経済研究所
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2023年度の玩具市場規模は、主要8品目で前年度比4.7%増の4,437億円と成長続く

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の玩具市場を調査し、現況、玩具分野別や参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

2023年度玩具9品目別市場規模

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1.市場概況

2023年度の玩具市場規模(メーカー国内出荷金額ベース)は、主要8品目で4,437億円(前年度比4.7%増)、テレビゲームを含んだ主要9品目では7,837億円(同2.6%増)と推計した。

主要8品目では、引き続き女児玩具と、コロナ禍での巣ごもり需要が消失したジグソーパズル(基礎玩具市場に含まれる)は厳しい局面が続いた。
一方、ぬいぐるみは価格改定の影響や、テーマパークや観光施設が通常営業を再開したこと、さらにインバウンド(訪日外国人客)需要を取り込んだことで、前年度比19.6%増と大きく伸長した。また、トレーディングカードゲーム※は人気が衰えず、新たなタイトルも続々と投入されたことから大きく伸ばしため、男児玩具も同9.3%増と主要8品目の市場を押し上げる格好となった。
主要9品目では、テレビゲームのハードウェア市場は、半導体不足などが解消されて供給量が増えたことや価格改定の影響もあり、前年度比6.8%増と伸ばした反面、ソフトウェアは市場を牽引するタイトル不足などから同12.5%減となった。

※本調査では、トレーディングカードゲーム市場の一部が男児玩具市場に含まれる。

2.注目トピック

インバウンド需要とキダルト需要を取り込み、玩具市場の成長が続く

玩具産業を取り巻く環境としては、急速に進展する少子化や物価高などに比例して実質賃金が上昇していないなど、経済環境のマイナス面も存在することに変わりはない。しかし、それ以上に “インバウンド需要” や、子ども心を有する大人層である “キダルト(KidとAdultを組み合わせた造語)需要” を取り込むことが出来ていることから、国内の玩具市場は成長を続けていると考える。

3.将来展望

2024年度における玩具市場規模(メーカー国内出荷金額ベース)を、主要8品目で4,550億円(前年度比2.5%増)、主要9品目では8,000億円(同2.1%増)と予測する。
品目別の​傾向は前年度までと大きくは変わっていなく、ぬいぐるみは引き続き好調に推移する一方で、トレーディングカードゲームの勢いは落ち着きを示してものの、引き続き男児玩具を押し上げる見込みである。

調査要綱

1.調査期間: 2024年10月~12月
2.調査対象: 玩具・模型・ホビー・テレビゲーム関連メーカー、卸問屋、小売事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・電子メールによるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
<玩具市場とは>
本調査における玩具市場とは、①電子玩具、②模型・ホビー、③男児キャラクター・男児玩具、④女児キャラクター・女児玩具、⑤ゲーム類(アナログゲーム等)、⑥季節物・雑玩具、⑦基礎玩具(知育・乳幼児玩具、ジグソーパズル、ブロック類等)、⑧ぬいぐるみ、⑨テレビゲームの主要9品目をさす。玩具市場規模はメーカー国内出荷金額ベースで算出し、輸出分を含まない。また、カプセル入り玩具は本調査における主要9品目には含まない。

なお、各9品目別の詳細は以下参照
①電子玩具;電子ゲーム、電子ぬいぐるみ類、キッズパソコン、スマートフォンを模した玩具、体感ゲームなど ②模型・ホビー;プラモデル、ホビーラジコン、モデルガン、その他ホビー
③男児キャラクター・男児玩具;トイラジコン、その他男児玩具(トレーディングカードゲームの一部を含む)、スマートフォンを模した玩具のうち、キャラクターをモチーフとしたものも含む。
④女児キャラクター・女児玩具;きせかえ、その他女児玩具、スマートフォンを模した玩具のうち、キャラクターをモチーフとしたものも含む。
⑤ゲーム類;ボードゲーム、アナログゲーム、一般ゲームなど
⑥季節物・雑玩具;節句人形、花火、水物、その他の玩具
⑦基礎玩具;知育・乳幼児玩具、ブロック類、その他基礎玩具、ジグソーパズル
⑧ぬいぐるみ;ぬいぐるみ、人形、その他ぬいぐるみ類
⑨テレビゲーム;テレビゲーム機、携帯型ゲーム機、テレビゲームソフト(一部オンラインゲーム含む)
<市場に含まれる商品・サービス>
電子玩具、模型・ホビー、男児キャラクター・男児玩具、女児キャラクター・女児玩具、ゲーム類(アナログゲーム等)、季節物・雑玩具、基礎玩具(知育・乳幼児玩具、ジグソーパズル、ブロック類等)、ぬいぐるみ、テレビゲーム

出典資料について

資料名2025年版 玩具産業白書
発刊日2024年12月26日
体裁A4 480ページ
価格(税込)198,000円 (本体価格 180,000円)

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