ジョンソン・エンド・ジョンソン、「骨粗しょう症」をテーマにプレスセミナー開催、日常に潜む骨折リスクなど解説
左から:ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニー デピューシンセス事業本部 事業本部長の渡代隆介氏、九段坂病院 診療部長兼整形外科部長の大谷和之氏

ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニー(以下、ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテック)は、10月20日の「世界骨粗しょう症デー」に合わせ、骨粗しょう症をテーマにしたプレスセミナー「今だから知っておきたい骨粗しょう症」を10月18日に開催した。今回のセミナーでは、九段坂病院 診療部長兼整形外科部長の大谷和之氏を招き、骨粗しょう症の基本的な知識をはじめ、日常に潜む骨折リスクや治療の現状などについて解説してもらった他、同社で発案した、毎日の中で取り入れやすい予防エクササイズを実演しながら紹介した。

日本では、急速な高齢化にともない骨粗しょう症の患者数が増加しており、約1300万人いるといわれている(日本骨粗鬆症学会/日本骨代謝学会編 骨粗鬆症の予防と治療ガイドライン2015年版)。骨粗しょう症によって骨折が生じやすくなり、要介護状態や寝たきりの原因となってしまうこともあることから、その対策が社会的に重要な課題となっている。一方で、日本ではあまり骨粗しょう症へのリスクは認知されておらず、そもそも日本人のヘルスリテラシーは低い傾向にある。そこで、高齢者だけでなく、若い世代からそうしたリスクを知り、今できることを考えて未来に備えることの大切さを伝えるべく、ヘルスリテラシー向上のための取り組みの一環として今回のセミナーを開催した。

ジョンソン・エンド・ジョンソン、「骨粗しょう症」をテーマにプレスセミナー開催、日常に潜む骨折リスクなど解説
九段坂病院 診療部長兼整形外科部長の大谷和之氏

セミナーでは、九段坂病院 診療部長兼整形外科部長の大谷氏が「骨粗しょう症のちょっと怖いお話」と題した講演を行った。「骨粗しょう症とは、低骨量と骨組織の微細構造の異常を特徴とし、骨の脆弱性が増大して、骨折の危険性が増大する疾患であるとWHOに定義されている。骨粗しょう症は特に女性に起きやすく、『骨粗しょう症の予防と治療ガイドライン2015』によると、国内の有病率は男性300万人に対して、女性は980万人に達しており、70代では2人に1人が骨粗しょう症となっている」と、骨粗しょう症は女性が発症しやすい疾患なのだと説明する。

「骨粗しょう症では、日常の些細な動きや少しつまずいただけで骨折してしまう患者が多く、常にリスクを抱えながら生活している状態となってしまう。また、骨折が介護につながるケースも多く、最悪の場合、寝たきりになってしまうこともある。骨粗しょう症に関連する代表的な骨折としては、『橈骨遠位端骨折』『大腿骨近位部骨折』『骨粗しょう症性椎体骨折』が挙げられる。中でも『骨粗しょう症性椎体骨折』は、軽度な場合もあるため放置したまま生活してしまう人も多い点に注意が必要だ。骨折の診断は基本的にレントゲン診断だが、診断の精度が高いのはMRIで、昔の古い骨折も判明する場合がある」と、骨粗しょう症になると骨折や要介護のリスクを高めてしまうと強調した。

ジョンソン・エンド・ジョンソン、「骨粗しょう症」をテーマにプレスセミナー開催、日常に潜む骨折リスクなど解説
九段坂病院 診療部長兼整形外科部長の大谷和之氏

そして、妊娠後に急に腰が曲がってしまったことで原因を探るため病院に行ったところ、骨粗しょう症で骨折していたという40代女性のケースを紹介し、「高齢者のみではなく比較的若い世代でも予防やリスクを意識した方がよい」とアドバイス。「人が最も骨量を得るのが20歳前後であるため、若いうちから健康的な生活習慣を意識することでしっかりとした骨量のベースをつくっていくことが大切。そして中高年になった際にはより一層生活習慣に気をつけながら、早めに骨粗しょう症検診を受けることが推奨される」と、予防対策と早期検診の重要性を訴えた。

ジョンソン・エンド・ジョンソン、「骨粗しょう症」をテーマにプレスセミナー開催、日常に潜む骨折リスクなど解説
ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ 統括産業医の岡原伸太郎氏

セミナーの最後には、ジョンソン・エンド・ジョンソン日本法人グループ 統括産業医の岡原伸太郎氏が、同社が発案した骨粗しょう症の予防エクササイズを実演を交えて紹介。「骨密度を高める効果があるため、足踏み運動など日常生活でできる『ながらエクササイズ』を通して、少しでも骨密度の改善と骨粗しょう症の予防を習慣化していくことが将来的なリスクの低下につながる」と教えてくれた。

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骨粗しょう症予防エクササイズの実演

ジョンソン・エンド・ジョンソン メドテックは、医療・ヘルスケア領域における多様な専門性、価値あるテクノロジー、人への情熱を最大限活かして、医療の将来を変革し、人々がその人にとって最もよい人生を送れるよう取り組んでいる。1世紀以上にわたり、サイエンスに基づく革新的なイノベーションの力で、アンメットニーズに応え、ヘルスケアを再構想してきた。同社では、今後も、外科手術一般、整形外科、循環器科の領域において、人々の命を救うために、よりスマートで、低侵襲で、個別化されたヘルスケアソリューションの未来をリードしていく考え。

ジョンソン・エンド・ジョンソン メディカル カンパニー=https://www.jnj.co.jp/jjmkk