矢野経済研究所
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2023年の柔道整復・鍼灸・マッサージ市場は前年比3.0%増の9,850億円と推計

~コロナ禍の行動制限緩和による来院患者数増加を背景に、いずれの治療院も堅調に推移~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内の柔道整復・鍼灸・マッサージ市場を調査し、市場規模・動向、参入企業の動向、将来展望を明らかにした。

柔道整復・鍼灸・マッサージ市場規模推移

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1.市場概況

接骨院や鍼灸院、マッサージ院等で行われる施術は、いずれも国家資格者である施術者が行う医療類似行為(サービス)として位置づけられており、整形外科での医療行為や整体・カイロプラクティックなど民間資格を持つ施術者による療法とは異なる。

2022年の柔道整復・鍼灸・マッサージ市場規模(事業者売上高ベース)はとくに民間資格サロンや整形外科など周辺業種との競合が激しい柔道整復(接骨院)市場が低迷したこともあり、前年比98.8%の9,560億円と微減推移した。2023年は5月に新型コロナウイルス感染症法上の位置付けが5類に移行し、行動制限緩和で来院患者数が増加したことを背景に、各市場とも堅調に推移したことで2023年の同市場は前年比103.0%の9,850億円となった。

2.将来展望

国内の柔道整復・鍼灸・マッサージ市場は、治療院数の増加による競合増に加え、民間資格サロンや整形外科など周辺業種との患者獲得を巡る競争が激しくなっている。いずれの治療院もこれまでと同じやり方、同じサービスの継続では立ち行かなくなる可能性が高いと考える。
今後、接骨院・鍼灸院・マッサージ院において取り組んでいかないといけない経営上の課題としては、①同業者や周辺業種との競合による来院患者数の減少への対応、②労働環境改善による人材確保や教育のマニュアル化による人材育成、③厚生労働省が示した、医療機関と誤認させたり、効能をうたったりする広告表現を制限する広告ガイドラインへの対応が挙げられる。

調査要綱

1.調査期間: 2024年4月~7月
2.調査対象: 柔道整復施術所(いわゆる接骨院・整骨院)、鍼灸院、マッサージ院等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話取材、郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用
<柔道整復・鍼灸・マッサージ市場とは>
柔道整復とは、国家資格者である柔道整復師が提供する医療類似行為(サービス)であり、鍼灸とは、国家資格者であるはり師・きゅう師が提供する医療類似行為(サービス)、また、マッサージとは、国家資格者であるあん摩マッサージ指圧師が提供する医療類似行為(サービス)である。
本調査における柔道整復・鍼灸・マッサージ市場とは、いずれも国家資格者である施術者が行う医療類似行為(サービス)を対象として、事業者売上高ベースで算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
柔道整復、鍼灸、マッサージ

出典資料について

資料名2024年版 接骨院・鍼灸院・マッサージ院市場の展望と戦略
発刊日2024年07月25日
体裁A4 369ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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