丸紅株式会社(8002)は、ASEAN・インド市場において半導体・受動部品等の電子部品卸売事業及び電子機器設計・開発を行うDTDS Technology Pte Ltd(シンガポール、以下「DTDS社」)の株式の74%を取得した。
丸紅は、国内外のネットワークを通じて、ライフスタイル、情報ソリューション、食料、アグリ事業、フォレストプロダクツ、化学品、金属、エネルギー、電力、インフラプロジェクト、航空・船舶、金融・リース・不動産、建機・産機・モビリティ、次世代事業開発、次世代コーポレートディベロップメント、その他の広範な分野において、輸出入(外国間取引を含む)及び国内取引の他、各種サービス業務、内外事業投資や資源開発等の事業活動を多角的に展開している。
DTDS社は、半導体・受動部品等の電子部品卸売販売及び電子機器設計・開発事業を行う。
背景・目的
人工知能(AI)、高速通信規格(5G)、電気自動車(EV)等の急速な発展に伴い、半導体を始めとする電子部品の需要は大幅に拡大している。特にASEAN・インド市場では、経済成長に伴う内需拡大や政府による製造業への支援を背景に、今後も高い成長が期待される。
DTDS社は、主にASEAN・インドの製造業向けに、IoT関連機器、産業機器、家電等の民生機器、宇宙・航空機器等に使用される半導体・受動部品等の販売を行っている。世界的にシェアを有するサプライヤーの製品ラインナップを幅広く取り揃え、専門的知識を有した技術者が顧客の機器設計の初期段階から電子回路設計サポート・開発提案を行うことで、顧客からの高い評価を獲得してきた。
丸紅は、電子部品分野において2016年12月に汎用コネクタ専門商社である河野エレクトロニクス株式会社(2021年7月1日に丸紅エレネクスト株式会社に社名変更)へ出資参画し、2021年6月に産業用特殊コネクタ等の電子部品を取り扱う専門商社である株式会社ソルトン社(2024年4月1日に丸紅エレネクストに吸収合併)へ出資参画する等、国内における電子部品卸売事業を拡大してきた。
丸紅は、本買収によって、今後高い成長が見込まれるASEAN・インド市場へ本格的に参入することに加え、DTDS社が強みとする設計サポート・開発提案機能を獲得することで、更なるグローバル展開を目指す。