横河電機、電磁流量計メーカーのインドAdept Fluidyneを買収

横河電機株式会社(6841)は、インド電磁流量計市場における国内トップメーカーの1社であるAdept Fluidyne Pvt. Ltd. (インド、マハーラーシュトラ州プネ市、以下「Adept」)を買収する契約を締結した。買収手続きは2024年3月末までに完了する予定。

横河電機は、1987年、インドに現地法人を設立し、エネルギー産業などのプラント向けの制御システムや計測機器を提供してきた。上下水分野ではインドのNational Hydrology Project※向けの上下水道ネットワーク遠隔監視システムや浄水場向けの制御システムなどを納入してきた。また、インドに、グローバル事業をサポートするシステムエンジニアリング組織と研究開発センターも配置している。

Adeptは、1983 年に設立。30 年以上にわたって電磁流量計を製造し、2010 年に超音波流量計もラインアップに加えた。同社は、上下水分野をはじめとするさまざまな産業分野に累計7万台を超える流量計を供給するとともに、IoT ゲートウェイ、スマート水道メーターや流量計校正サービスも提供している。近年、同社は販売網をインド全土に拡大し、各州で公共機関や民間企業からの受注実績、25か国以上の国に製品を輸出している。

流量計は、液体、気体、蒸気の流量はもとより、一部機種では密度や温度も測定できる重要な工業計器。測定目的、流体や気体の種類や状態、測定条件に応じた、さまざまな測定技術が存在し、インド政府の「メイク・イン・インディア」政策のもとで、インドの産業セクターが急速に拡大するにつれ、流量計の需要は増え続けている。

横河電機は本件を通じ、YOKOGAWAの高性能な電磁流量計のインド製造拠点を獲得すると同時に、Adeptの製品をラインアップに加えることができ、急成長するインド市場向けに、よりタイムリーに幅広い流量計製品を提供できるようになる。

※ インドNational Hydrology Project (NHP)は、インド国内の水資源供給の最適化および管理機関の能力強化を目標とし、水資源の範囲、質、アクセスのしやすさ、洪水および流域レベルの資源評価・計画に関する意思決定支援システムを改善する国家プロジェクト。

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(提供:日本M&Aセンター

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