カゴメ、米子会社を通じて持分法適用関連会社であるIngomar社を連結子会社化

カゴメ株式会社(2811)は、 2024年1月 26日 開催の取締役会において、全額出資子会社 KAGOME USA HOLDINGS INC.(米国デラウェア州、以下「KUH社」)を通じて、持分法適用関連会社である米国Ingomar Packing Company, LLC(米国カリフォルニア州、以下「Ingomar社」)の持分50%を追加取得し、連結子会社化することを決議した。

これにより、KUH社の資本金の額及びIngomar社の出資の額がカゴメの資本金の額の100分の10以上に相当し、特定子会社に該当する見込みとなる。 あわせて、自己株式処分に係る発行登録をすることを決定した。

Ingomar社は、1983年の設立以降、約40年に渡り、世界最大の加工用トマト産地である米国カリフォルニア州において、トマトペースト・ダイストマト等(トマト一次加工品)を製造・販売を行う。 同社は年間約155万㌧の加工用トマトを加工し、その量は米国で第2位、世界全体においても第4位の規模を誇る。※2022年度実績 (出典:Tomato News、2023年5月9日)

現主要出資者である創業メンバーが加工用トマト農家であることから、安定的かつ盤石な加工用トマトの調達基盤があること、産地の中に加工拠点があるという効率の良さ、グローバル市場におけるコスト競争力、そして当社が長い取引で確認してきた品質と供給の安定性が同社の強み。

カゴメは、現在の米国トマト加工事業(「種子開発・販売」「二次加工」)に、「一次加工」の機能を取り込むとともに、Ingomar社の特徴であり強みでもある「加工用トマト栽培」への関与を強める。同一地域内で完全なバリューチェーンを保有することにより、事業の安定性と持続性を高め、米国トマト加工事業の更なる成長を図る。

また、トマト加工事業のグローバルネットワークの強化による国際事業全体の成長加速、、持続可能なトマト加工事業の競争優位性と持続可能性構築向上も目指す。

【取引の概要】
① 2024年1月26日(米国時間)に、当社の100%子会社であるKUH社への出資を通じて、Ingomar社の出資持分50%を追加取得する。これにより、2016年に100%子会社KAGOME INC.(米国カリフォルニア州、以下「KIUS社」)を通じて取得した出資持分20%と合わせ、Ingomar社をカゴメグループの連結子会社とする。

② 2024年3月末までに、カゴメが保有するKIUS社の全株式をKUH社に現物出資する。また、KIUS社が保有するIngomar社の出資持分20%をKUH社に譲渡を行う。これによりKUH社はKIUS社とIngomar社の親会社となる。

なお、KUH社は、KIUS社及びIngomar社の持株会社に留まらず、将来的には、米国におけるカゴメグループの事業・資金・ガバナンスの統括拠点へと機能を拡充していくことを予定している。

Ingomar社の取得持分、取得価額及び取得前後の所有持分の状況
(1) 異動前の所有持分 20%
(2) 取得持分 50%
(3) 取得価額 Ingomar社出資持分 243,341 千米ドル 〔約360 億円〕
(4) 異動後の所有持分 70%
※ 〔〕内の円換算額は、1ドル148円で換算した参考値
※上記の他、投資関連費用(デューデリジェンス、弁護士費用等)2,000 千米ドル (概算額)を見込む

・今後の予定
取締役会決議日         2024年 1月 26日
Ingomar社持分譲渡契約締結日   同上(米国時間)
KUH社のIngomar社50%持分の取得実行日 同上
KUH社に対するKIUS社株式の現物出資実行日 2024年 2~3月
KIUS社からKUH社へのIngomar社20%持分の譲渡実行日 同上

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(提供:日本M&Aセンター

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