ソフトバンクロボティクス「CHEFFY(シェフィー)」
(画像=ソフトバンクロボティクス「CHEFFY(シェフィー)」)

ソフトバンクロボティクスは自動調理ロボット「CHEFFY(シェフィー)」の国内販売を進めている。有名店が監修したラーメンを90秒で提供するロボットだ。冷凍ラーメンの取り寄せサイト「宅麺.com」(運営はグルメイノベーション)が商品開発に協力しており、11店舗の有名ラーメン店の味を楽しめる。現在、商業施設などに加え、ホテルや旅館、オフィス向けにも提案を進めている。

ソフトバンクロボティクスは、シリコンバレーのフードテックベンチャーYo-Kai Expressの日本事業におけるテクノロジーパートナーを務めており、Yo-Kai Expressのテクノロジーを活用したロボットの販売に取り組んでいる。ロボットは、サービスエリアや空港、新幹線のホームなどに設置されている。

今回のロボットは、タッチパネルから好きな商品を選んで注文する。支払いは、クレジットカードや交通系IC、QRコード決済などに対応しているが、現金では支払えない。約90秒で温かいラーメンが出てくる。機械には50杯のラーメンを格納でき、商品は冷凍保存で、消費期限は6カ月。水道設備は必要ない。

このロボットは商業施設や飲食施設に加え、オフィスやホテルなどの宿泊施設に向けても訴求している。オフィスの場合、食堂が営業していない時間や、社食のないところでも食事を提供できるようになる。ホテルも同様で、ロボットの導入により食事を提供できない時間でも、本格的なラーメンを提供できるようになる。

参画ラーメン店は「中華蕎麦 とみ田」や「らぁ麺 飯田商店」など11店舗。商品開発にはラーメン店主も携わっており、「店主の方たちのこだわりが詰まっていて、店の味に近くなければ納得されなかった」(ソフトバンクロボティクス担当者)という。

2023年9月13日時点では、ぐるなびが運営するレストラン「ぐるなびフードホールワイ 天空橋」(東京都大田区)や、カジュアルダイニング「Pepper PARLOR」(東京都渋谷区)など、6施設に設置しているという。

担当者は「即席麺よりも本格的な味を提供できるロボット。本物の味に近い商品なので食べてもらえたら」と語った。

なお、「宅麺.com」では、ソフトバンクロボティクスとの連携を強化し、全国約300店舗の名店ラーメンを実店舗や冷凍自販機での販売などを計画している。