M&Aコラム
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公的窓口でも事業承継とM&Aのニーズが拡大しています。全国で展開する「事業承継・引継ぎ支援センター」における2021年度の相談件数は20,841名(前年度比178%)、M&A成約件数は1,514件(同110%)と過去最高を記録しました。企業経営者の事業承継等を支援する独立行政法人中小企業基盤整備機構(中小機構)が公表しました。

事業承継・引継ぎセンターとは、事業承継に課題を抱える中小企業経営者・小規模事業者のために、国が47都道府県(48カ所)に設置した公的相談窓口です。運営等を担う中小機構が公表した資料によると、2021年度には20,841名が全国の事業承継・引継ぎセンターに相談し、M&Aによる第三者承継は1,514件を記録しました。超高齢化社会となった日本は経営者の高齢化も年々進んでいます。国は2025年までに約60万者が黒字廃業のリスクがあると推計しています。中堅・中小企業のM&Aを支援してきた日本M&Aセンターでも2021年度の成約件数は過去最高となり、官民で事業承継への取り組みが広がっています。

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また事業承継・引継ぎセンターでは創業希望者と後継者がいない中小企業を橋渡しする『後継者人材バンク事業』も整備しており、2021年度までに延べ5,617名が登録。さらに成約に至った件数も53件(前年度比147%)といずれも過去最高を記録しています。

官民連携した円滑な事業承継のための支援は強化されており、今後もM&Aによる事業承継の件数は増加していく見込みです。

引用:中小企業基盤整備機構「令和3年度事業承継・引継ぎ支援事業の実績」

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