三井食品は7月14~15日、パシフィコ横浜で総合展示会「三井食品フードショー2022」を開催している。
テーマ展示には「冷凍幼児食」「選べるミールキット」「冷凍ペットフード」など冷凍食品を活用したものが目立っている。大変化の時代に、様々な食の力でより良い未来を創ることを目的として「明日(みらい)をつくる 食のチカラ」をテーマに展開した。
入場口からの導入エリアには三井食品のSDGs宣言と同社の東西の旗艦センターの紹介をパネルなどで紹介した。西日本では2021年9月に近畿統合物流センターが稼働、東日本では23年に首都圏東物流センター(仮称)が稼働する予定だ。延床面積はそれぞれ2.5万坪と4万坪。
テーマ展示では「人にも環境にもやさしい食品」としてプラントベースフードとオーガニックに焦点を当てて、常温品を中心に多数の商品を並べたほか、もしもの備えとして、防災キャンプ食品のコーナーも設けた。また冷凍食品が主役となっているテーマ展示が複数見られた。
「子どもの健康を考えた冷凍幼児食」として、離乳食を卒業した1歳過ぎから6歳ころまでの幼児に食べさせたい、オリジナルの冷凍おかずセットを提案した。
商品名は「めぐミール」。さばの味噌煮やデミグラスハンバーグなど主菜1品と野菜を使った副菜2品を1トレーにしている。1食ワンコイン(500円)を想定。
離乳食を卒業すると大人と同じものを与えがちだが、小さいうちから塩分やカロリーが過剰な食事に慣れてしまうと将来、生活習慣病のリスクが高まる恐れがある。栄養バランスや味付け、咀嚼力など発育に合わせた食事をとることが重要として、幼児食の重要性を訴える。商品は1プレート当たり食塩相当量1.5g、カロリーは200~300kcal 弱の設計にしている。製造は宮城のエイムカイワ。
「選べるミールキット!クッキングパズルコーナー」では、食材と調味料を1まとめにしないで、食材のパーツごとの販売を提案した。魚や肉の主となる具材と、調味料を合わせた野菜ミックスとを、それぞれ好きに組み合わせて主菜メニューをつくることを「クッキングパズル」と称している。
従来のミールキットに対しては、割高や量が少ないという不満が多い。パーツに購入できれば、家にある野菜と一緒に調理するなど使い勝手がよくなるのではないかとしている。1パック300円前後を想定している。
ペットケアゾーンも広いスペースを割いて展開しているが、その中で「ペットの美味しい食事 冷凍・冷蔵フード提案」として、冷凍食品を中心に上質なペットフードを紹介した。
三井食品のオリジナル商品として2年ほど展開しているのが「Freshpet」ブランドのハンバーグやホットケーキ、スープなど。「食品会社が開発した『ワンちゃんの食事』」がコンセプト。ペットは家族の一員として扱われていることから、人が食べるものと同じように作っていることを表している。
「コミフ」ブランドでペット用冷凍食品を展開するホットドッグ(東京都渋谷区)もショーケースを並べた。愛犬用の冷凍スイーツや冷凍デリカ、ピザーラとコラボした冷凍ピザなど、食品規格で人も食べられるのが特徴だ。犬用、猫用の冷凍おせちも紹介した。
〈冷食日報2022年7月15日付〉