矢野経済研究所
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2023年の産業洗浄市場規模を1570億円と予測

〜安全性や環境への対応を含め産業用洗浄において対処すべき内容は深化するものの、市場は2020年を底に拡大傾向に転じる見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の産業洗浄市場を調査し、産業用洗浄装置と産業(工業)用洗浄剤に関する各社の事業動向や市場動向、将来展望などを明らかにした。

産業洗浄市場規模推移と予測

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1.市場概況

近年、各産業分野において安全性や環境への対応が求められており、機械加工や半導体製造現場等のものづくり領域においても同様である。精密部品などが増えていることや汚れ物質の多様化など、産業用洗浄において対処すべき内容は進化、ならびに深化している。本調査では主にものづくり分野における、産業用洗浄装置や洗浄剤を対象とし、2021年の国内産業洗浄市場規模(メーカー出荷金額ベース)を前年比121.7%の1,290億円と推計した。
市場推移をみると、2018年には1,340億円であった産業洗浄市場は、2019年は米中情勢の影響もあり前年比96.3%と若干の前年割れとなり、コロナ禍で経済活動が停滞し多くの企業が影響を受けた2020年は同82.2%と大幅なマイナスに転じた。2021年の市場は回復傾向となったものの、2018年水準には届かない結果となった。

2.注目トピック

産業用洗浄装置の価格は高額化傾向

産業洗浄においては、これまで通り洗浄技術の向上が求められているのと同時に、安全性や環境への対応も必要になっており、それらへの要求度合いも厳しくなっている。
これらの事柄や精密部品などが増えていることなどから、産業用洗浄装置の価格は緩やかな高額化傾向にある。

3.将来展望

産業洗浄市場は2020年を底に再び成長に転じている。コロナ禍やサプライチェーンなどの不透明感は残るものの、2022年以降は安定的な成長が続くと予測する。しかし、2021年ほどの市場の伸びではなく、産業用洗浄装置や洗浄剤の生産販売企業全てが視界良好ということでもない。
ただ、そのような中でも一部プレーヤーにおいては現時点で年半ばまでの受注残を抱えているなど、足元での需要の手応えは強くつかんでいる模様である。

調査要綱

1.調査期間: 2021年11月~2022年4月
2.調査対象: 産業用洗浄装置及び同洗浄剤の生産販売企業、関連業界団体
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、ならびに文献調査併用
<産業洗浄市場とは>
本調査における産業洗浄市場とは、産業用の洗浄装置市場とそれに向けた洗浄剤市場の2市場で構成し、それぞれメーカー出荷金額ベースで算出した。
<市場に含まれる商品・サービス>
産業用洗浄装置、産業(工業)用洗浄剤

出典資料について

資料名2022年版 産業洗浄市場の現状と展望
発刊日2022年04月28日
体裁A4 151ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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