食品産業新聞社
(画像=食品産業新聞社)

ADEKAは3月31日、油脂加工製品(加工油脂・加工食品)について、主原料の油脂、その他原料、包装資材などのコスト上昇を受けて、5月9日出荷分から価格改定を実施すると発表した。

kg当たり、ショートニング60円以上、マーガリン48円以上、ファットスプレッド36円以上、ハードバター60円以上、ホイップクリーム・練り込み用クリーム40円以上、フィリングクリーム20円以上、マヨネーズ類40円以上、バター調製脂160円以上、冷凍パイ生地類170円以上の値上げとなる。

ADEKAは2021年3月15日以降3回にわたり、パーム油、大豆油の調達コスト上昇を背景に、油脂加工製品の価格改定を実施してきた。しかしながら、油脂加工製品の主原料であるパーム油相場は、生産量の低迷やインドネシアのパーム油輸出管理厳格化方針により、2022年3月に史上最高値を更新し、大豆、菜種相場も依然高止まりを続けている。

また、ロシア・ウクライナ情勢の悪化により、原油などの国際商品市場は上昇の一途をたどっており、用役や包装材、物流費、人件費の上昇が続いているとする。ADEKAでは、製品価格の維持と安定供給を使命として認識し、最大限の努力を続けてきたがコストアップ分を吸収することが困難な状況となり、また原料の需給ひっ迫は今後も継続することが想定されるとし、価格改定に踏み切った。

〈大豆油糧日報2022年4月1日付〉