2022年3月12日、SBIアートオークション「Tokyo Contemporary: Redefined」が東京国際フォーラムで開催。「アートフェア東京」と同時期開催という初の試みで話題を呼んだ今回のオークションでは、75の作品が出品。売上は約12.8億円を記録した。その中から落札価格の高かったTOP5の作品とANDART取り扱いアーティストの落札情報をピックアップして紹介。落札価格は手数料込み(税別)。

目次

  1. 【落札価格TOP5】
  2. 【ANDART取り扱い作品落札情報】
  3. 【ANDART取り扱いアーティスト落札情報】

【落札価格TOP5】

5)草間彌生《南瓜》
落札価格:約6,555万円

誰もが一度は見たことのある「南瓜」の作品が代表的なアーティスト、草間彌生。今回はTOP5中に3つの草間彌生作品がランクインする結果となった。5位の作品は、2002年に制作されたミクストメディア(アクリル、布、紙、スチレンフォーム、木)の立体作品。黒と黄色の水玉模様でできたフレームの中に、同じく黒・黄色、水玉模様が描かれた立体的な南瓜が収まった作品。(予想落札価格:約3,000〜5,000万円)

ANDARTでは、黒と黄色の水玉模様で描かれた南瓜のシルクスクリーン作品《南瓜 B》を取り扱い中。

4)草間彌生《南瓜 AAA》
落札価格:約7,705万円

《南瓜AAA》は、赤と白の水玉模様でかぼちゃを描いた2001年のキャンバス作品。サイズは15.8 × 22.7 cmと小ぶりだが、草間彌生の王道的なかぼちゃの作品は圧倒的な存在感と重厚な雰囲気がある。(予想落札価格:約3,000〜5,000万円)

ANDARTでも、赤と白の水玉模様でかぼちゃを描いたシルクスクリーンの作品《赤色かぼちゃ》を取り扱い中。

3)ロッカクアヤコ《Untitled》
落札価格:約8,050万円

《Untitled》(2007)
(画像=《Untitled》(2007))

出典:https://www.artprice.com/

千葉県出身の現代アーティスト・ロッカクアヤコの2007年のキャンバス作品。ロッカクアヤコの象徴的モチーフである少女を色彩豊かに描いた作品群は、国内問わず世界中で人気。特に近年のオークションでの価格高騰は目を見張るものがあり、今回も予想落札価格を大きく超えて3番目の結果となった。(予想落札価格:約1,500〜2,500万円)

2)奈良美智《From the Cosmic Cradle V (No. YNF1310)》
落札価格:約1億810万円

草間彌生と並んで日本を代表するアーティストのひとり、奈良美智。代表的なモチーフである挑戦的な眼差しをした少女を描いた1995年のキャンバス作品。同年、ギャルリーユニマテ名古屋にて開催された個展「Oil on Canvas」でも展示されたもの。作品画像はこちら。(予想落札価格:約5,500〜8,000万円)

1)草間彌生《INFINITY NETS》
落札価格:約1億6,100万円

かぼちゃ、水玉模様に並んで草間彌生を象徴するのが、「無限の網(Infinity Nets)」シリーズ。1957年、アメリカでの初個展で網目模様のペインティングを発表して以来、一貫して制作を続けているテーマである。今回のトップを飾ったのは、赤と白で描かれた網目模様のキャンバス作品(2000年)。(予想落札価格:約8,000〜1億4,000万円)

【ANDART取り扱い作品落札情報】

ジュリアン・オピー《New York Couples》
落札価格:約2,070万円

《New York Couples》(2019年)
(画像=《New York Couples》(2019年))

ジュリアン・オピーは、GMOインターネット株式会社などの大企業のオフィス内で常設展示がされるなど、日本での知名度ともに人気も高いイギリスの現代アーティストである。オピーの特徴は、点と線でミニマルな表現をすること。本作は、ニューヨークを行き交う人物の特徴を捉えてシンプルに表現した、8枚セット・55部限定の大型人物画(1枚あたり125.2 x 91.2cm)。(予想落札価格:約1,200万円〜1,800万円)

ANDARTでは、こちらと同じ作品を今回の落札価格より低価格で取り扱い中。

【ANDART取り扱いアーティスト落札情報】

山口歴《MÖBIUS NO. 1》
落札価格:約2,128万円

《MÖBIUS NO. 1》(2019年)
(画像=《MÖBIUS NO. 1》(2019年))

出典:https://www.artprice.com/

山口歴(ヤマグチメグル)は1984年東京都生まれ。ニューヨークを拠点に活動する現代アーティスト。「ブラシストローク(筆致)」にフォーカスをあて、「カットアンドペースト」と呼ばれる技法で制作する作品が人気を呼び、数々のブランドともコラボレーションをしている。本作は、山口歴の代表作「MÖBIUS(メビウス)」シリーズのひとつ。山口歴が好んで使用する青に、躍動感あふれる立体的なブラシストロークが象徴的な作品。予想を大きく超えた結果に、その人気の高さが窺える。(予想落札価格:約500〜800万円)

ANDARTでは、山口歴の「REVISUALIZE」シリーズのうちのひとつ《REVISUALIZE NO.7》を取り扱い中。

文:ANDART編集部