三菱グループ、没落の足音 重工・自動車・商事、軒並み厳しい状況【人気過去記事総まとめ】
(画像=BjörnWylezich/stock.adobe.com)

すでに2022年が始まって早3ヶ月。もうすぐ今年度も終わりにさしかかり、新たな門出を迎える人も多いかもしれない。

THE OWNERでは今年度にヒットした記事を振り返る特集を企画。今年度話題を呼んだ「三菱グループ」の動向について振り返る記事をピックアップした。特に昨年度、三菱グループ各社は軒並み厳しい状況に陥っていた。

今回は三菱グループがどのように苦境から抜け出そうとしているのか、過去の記事をピックアップしながら見ていこう。

1.三菱グループ、没落の足音 重工・自動車・商事、軒並み厳しい状況

(2021/06/06 配信)

三菱グループが苦境に陥りつつある。三菱重工の巨額損失、三菱自動車の莫大な赤字、三菱商事の業界首位転落など、同グループにとってネガティブなニュースが続いている。コロナ禍もあり経済が不安定な状況が続く中、三菱グループはこの状況を打破できるのだろうか。

三菱グループの全体像

まず、三菱グループの全体像について説明しておこう。三菱グループは、商社や自動車、重工業、保険、銀行、石油など、さまざまな事業を展開している。商社部門では三菱商事、重工業部門では三菱重工業、自動車部門では三菱自動車が事業に取り組む。

そして、この3社の風向きが最近悪い。三菱重工業は国産初のジェット旅客機「スペースジェット(旧MRJ)」の事業化が失敗したことによって巨額損失を計上し、三菱自動車もコロナ禍で自動車の販売台数が伸びず、赤字額が拡大した。

そして、総合商社の三菱商事にも暗雲が垂れこめている。三菱商事はこれまで、大手総合商社の中でも純利益でトップランナーだった。しかし2021年3月期決算は、伊藤忠商事、三井物産、丸紅に抜かれ、第4位となっている。

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2.三菱電機、35年以上不正検査か 「ブラック企業大賞」2年連続受賞の実態とは

(2021/07/24 配信)

三菱電機で不正の発覚が一向に無くならない。過去に何度も不正検査や品質データの偽装や改ざんなどが報じられたが、また新たに不正検査の実態が明らかになった。鉄道車両向け空調機器の不正検査を、なんと35年以上にわたって続けていたというのだ。

三菱電機に新たな不正検査が発覚!最終的に社長が引責辞任

三菱電機の新たな不正検査が明らかになったのは、2021年6月下旬のことだ。同社が鉄道車両向けの一部の空調装置において、不適切な検査を行っていたことを公にした。社内調査の結果、今回の不正検査の実態が明らかになったという。

報道などによれば、空調装置の検査では冷暖房や耐電圧、防水などの性能に問題がないか確認するが、実際には検査をしていないにも関わらず、架空の数字を示すなどしていた。もちろん、検査をパスする数字を捏造していたのだ。

検査基準は鉄道各社がそれぞれ独自に指定しており、不正検査で架空の数字を示していたことは、取引先である鉄道会社を欺いたことに他ならない。非常に悪質であると言える。

その後、このような不正検査が35年以上にわたって行われていたことも明らかになり、長期間社内で組織的に行われてきた不正であることが明確となった。三菱電機のブランドイメージはもはやガタガタだ。

最終的に、杉山武史社長が引責辞任することで今回の問題は幕引きとなった。杉山社長は辞任会見の場で「皆さまに深くおわび申し上げます」と頭を下げた上で、「私が社長の職を辞し、新たな体制で信頼回復に取り組むことが必要との判断に至りました」と述べた。

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3.三菱商事、豪州で原生林再生プロジェクトを行っているAustralian Integrated Carbon社の株式取得

(2021/07/29 配信)

三菱商事株式会社(8058)は、Australian Integrated Carbon社(オーストラリア、エーアイカーボン社)の株式40%を取得した。

三菱商事は、天然ガスグループ、総合素材グループ、石油・化学グループ、金属資源グループ、産業インフラグループ、自動車・モビリティグループ、食品産業グループ、コンシューマー産業グループ、電力ソリューショングループ、複合都市開発グループなどを行っている。

エーアイカーボン社は、豪州でカーボンクレジット獲得・販売事業を行っている。

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4.三菱地所、ロイヤルパークホテル及びロイヤルパークホテルズアンドリゾーツと吸収合併へ

(2022/02/15 配信)

三菱地所株式会社(8802)は、完全子会社である株式会社ロイヤルパークホテル(東京都中央区、RPH)および株式会社ロイヤルパークホテルズアンドリゾーツ(東京都千代田区、RPH&R)の吸収合併を決定した。

RPHを吸収分割会社、RPH&Rを吸収分割承継会社とする吸収分割で行われる。 また、三菱地所を吸収合併存続会社、RPHを吸収合併消滅会社とする吸収合併となる。

三菱地所は、オフィスビル・商業施設などの開発、賃貸、管理など多岐にわたり事業を展開している。

RPHは、ロイヤルパークホテルの経営を行っている。

RPH&Rは、ロイヤルパークホテルズの経営・運営などを行っている。

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5.三菱UFJ 銀行、BusinessTechと資本提携契約締結、連結子会社化

(2021/11/11 配信)

株式会社三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306、MUFG)の株式会社三菱UFJ銀行(東京都千代田区、三菱UFJ)は、株式会社BusinessTech(東京都千代田区、ビジネステック)と、関係当局への届出などを前提に、資本提携契約を締結した。
本件に伴い、三菱UFJは、ビジネステックに対して51%出資を行い、ビジネステックは連結子会社となる。

MUFGは、傘下子会社およびグループの経営管理、ならびにそれに付帯する業務を行っている。
三菱UFJは、金融業およびその他付帯業務を行っている。

ビジネステックは、Business Media、Consulting Tech、Business Consulting&Patentを事業に展開、問題解決プラットフォーム「ビジクル」の提供・開発・運営を行っている。

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いかがだっただろうか。三菱グループは豊富な資金力を背景に、事業領域の拡大につながる企業への出資や連結子会社化を行っている。今後成長を続けていくためにもスピード感のある改革が求められるだろう。

文・THE OWNER編集部

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