矢野経済研究所
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2020年度の主要住宅設備機器(水まわり設備+水まわり関連設備+創エネ関連設備機器)の市場規模は、前年度比6.2%減の1兆7,637億5,000万円と減少

~2021年度はリフォーム需要、新築市場も回復し、さらに「衛生」「健康」「巣ごもり」といった観点からの需要の増加が市場拡大を後押し前年度比3.4%増の1兆8,242億円になると予測する~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の住宅設備機器市場を調査し、現況、参入企業の動向、および将来展望を明らかにした。

主要住宅設備機器市場規模推移・予測

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1.市場概況

2020年度の主要住宅設備機器(水まわり設備+水まわり関連設備+創エネ関連設備機器の合計値)の市場規模は、前年度比6.2%減の1兆7,637億5,000万円と推計した。
水まわり設備機器市場、創エネ関連設備機器は前年対比減となったが、その主な理由は2020年度上半期におけるコロナ禍を背景とした営業活動の制限等の影響である。下半期以降、リフォーム市場を中心に需要の盛り返しはみられたものの、上半期の落ち込みを補えずに着地する結果となった。

2.注目トピック

コロナ禍を契機に、「衛生」「健康」「巣ごもり」ニーズが増加

コロナ禍を背景に衛生面に対する意識が高まる中、タッチレス水栓(手をかざすことでセンサーが感知し自動で吐水・止水可能な水栓)や食器洗い乾燥機などの需要増がみられる。また、新型コロナウイルス感染防止対策の観点から、うがい・手洗いの機会が増えたことにより、洗面空間を見直す動きや玄関に洗面化粧台を新設する動きなどもある。

そのほか、在宅時間の長期化に伴い自宅で調理する機会が増えていることや、感染予防対策・健康意識の高まりなどを背景に入浴時間が長くなっている傾向から、コンロや給湯器の交換需要が堅調に推移するなど、コロナ禍を契機に「衛生」「健康」「巣ごもり」といった観点からの需要が生まれている。

3.将来展望

2021年度の主要住宅設備機器の市場規模(水まわり設備機器+水まわり関連設備機器+創エネ関連設備機器の合計値)は、前年度比3.4%増の1兆8,242億円になると予測する。

市場規模拡大を見込む主な理由として、コロナ禍を背景とした景気の先行き不透明感はあるものの、昨年度後半頃から継続している底堅いリフォーム需要のほか、新築市場も回復傾向が継続していることなどが挙げられる。加えて、「衛生」「健康」「巣ごもり」といった観点からの需要の増加が市場拡大を後押しするものと考える。
そのほか、創エネ関連設備機器のセグメントに含まれる家庭用蓄電システムは、太陽光発電システムの10年間のFIT(固定価格買取制度)期間が終了する卒FIT世帯の電力の自家消費需要の増加に加え、多発する自然災害に対するレジリエンスへの対応とも相俟って、底堅い需要が見込まれることも、市場拡大の理由の一つに挙げられる。

調査要綱

1.調査期間: 2021年8月~9月
2.調査対象: 住宅設備機器メーカー、関連団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談(オンライン含む)、電話・eメール等によるヒアリング調査、ならびに文献調査併用
<主要住宅設備機器市場とは>
本調査における主要住宅設備機器市場とは、住宅設備として取り付けられている家庭用機器とし、①水まわり設備機器、②水まわり関連設備機器、③創エネ関連設備機器の主要3分野を対象とする。対象機器の詳細は以下参照

①水まわり設備機器:キッチン(システムキッチン/セクショナルキッチン)、システムバス、住宅用温水洗浄便座、住宅用衛生機器、洗面化粧台 (※水栓機器を除く)
②水まわり関連設備機器:食器洗い乾燥機、家庭用給湯器、コンロ、浴室暖房乾燥機
③創エネ関連設備機器:家庭用蓄電システム、住宅用太陽光発電システム、家庭用燃料電池

なお、各々の対象機器の市場規模は基本的にはメーカー出荷金額ベースで算出しているが、③創エネ関連設備機器のうち、住宅用太陽光発電システムは太陽光パネルの末端販売金額(小売価格)ベース、家庭用燃料電池は末端販売金額(同)ベースで算出している。
<市場に含まれる商品・サービス>
主要住宅設備機器(水まわり設備機器、水まわり関連設備機器、創エネ関連設備機器)

出典資料について

資料名2021年版 住宅設備機器市場の展望と戦略
発刊日2021年09月28日
体裁A4 632ページ
定価143,000円 (本体価格 130,000円)

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