ワインアンドワインカルチャー 山田取締役、クレディセゾン 林野会長、ワインアンドワインカルチャー 田辺取締役
(画像=ワインアンドワインカルチャー 山田取締役、クレディセゾン 林野会長、ワインアンドワインカルチャー 田辺取締役)

クレディセゾンは6月30日、「“SAKURA” Japan Women’s Wine Awards(以下:サクラアワード)」を展開するワインアンドスピリッツ文化協会および「サクラアワード」「田辺由美のWINE SCHOOL」を運営するワインアンドワインカルチャーを100%子会社化した。

7月19日には、都内でプレス向け説明会を開催。クレディセゾン代表取締役会長CEO林野宏氏とワインアンドワインカルチャー代表取締役田辺由美氏、同取締役に就任した山田直子氏が出席し、子会社化の経緯などを概略以下のように説明した。

林野氏は「かつて銀行系のクレジットカードは、一部上場企業勤務で役職者限定などの条件があった。クレディセゾンは普段買い物をされる女性にクレジットカードを解放しようとさまざまな変革を行い、大きな支持を得た。今では顧客の約6割が女性会員であり、女性を中心に進化してきた会社と言える。30年にわたり、日本におけるワイン文化普及に努めてきた田辺氏からお話をいただき、クレディセゾングループの一員になっていただいた。会員にワインの楽しさを届けると共に、女性の社会進出も応援したい。」とする。

また、田辺氏は「女性の活躍を応援してくれることをうれしく思う。これからは、クレディセゾン2,700万人の会員と共に、消費者に寄り添ったワインの普及活動に取り組みたい。ワインスクールに関しては、これまでのソムリエや業界向けに加え、消費者向け講習会やワインと食事を楽しむ会を企画し、多くの方にワインと接する機会を提供したい。また、サクラアワードについても、一般消費者に向けて認知を拡げたい。30万部を発行するクレディセゾンの会員誌『てんとう虫』からも、サクラアワードを発信。オンラインストアのプラットフォームで受賞ワインを取り上げてもらうなど、業界と消費者の橋渡しの役割が果たせると思う。」と語った。

〈消費者向けワインの普及活動強化、サクラアワードのさらなる認知拡大も〉
今後の展開について田辺氏は、
〈1〉コロナが落ち着くだろう2022年度を目標に、(リアルの)ワインスクールを設立し、消費者へのワイン教室を拡大
〈2〉サクラアワードで培ったノウハウで、女性による日本酒の品評会や、女性ソムリエ・バーテンダーらのコンペティションを企画
〈3〉ストーリーセゾンのプラットフォームでサクラアワード受賞ワイン展開

――の3点を挙げた。「30年培ってきたワインの教育・普及活動と、女性の輝く場所を造るという柱を、さらに広げたい」という。

また、提携ではなく子会社化を選んだ理由として、「会社の次のステップ、今後の事業計画に必要と考えたから」と回答。クレディセゾンにとってのメリットは、「単なるM&Aではなく、21世紀の新しい日本文化に不可欠なワインという文化に着目。男女格差のない社会をつくるための一助にもなると考えた」(林野氏)。

サクラアワードについてのプレゼンテーションも実施。「第8回は、世界32カ国から過去最高の4,562アイテムが出品。海外からの直接エントリーも増え、56%となった。日本ワインのエントリー数も前年比3割増の360となり、過去最多の17品がダブルゴールドを受賞」と説明。また、2021年から導入した受賞ワイン検索システムや、量販や卸などの販売協力会社136社、チャリティへの取り組みなども紹介した。

2021年も10月1日から2カ月にわたり、エントリーを受け付ける。審査会は来年2月に東京・大阪で実施予定。「2021年はエントリー数5,000アイテム超を目指す。2年連続中止となった授賞式も2022年には開催したい。クレディセゾンとの共催イベントなども企画する」(田辺氏)。

なお、インポーター・生産者向けオンライン説明会も開催。動画は、サクラアワード公式HPから視聴できる。

最後にブルガリア共和国大使マリエタ・アラバジエヴァ氏のビデオメッセージも紹介した。

〈酒類飲料日報2021年7月20日付〉