こむぎの(北海道広尾郡)が展開する「小麦の奴隷」は、〝ホリエモン〞こと堀江貴文氏が、主宰するHIU(堀江貴文イノベーション大学校)で「誰か田舎でパン屋のフランチャイズをやらないか」と声掛けしたことで誕生したベーカリーショップだ。

(※2021年6月号「注目のNEW FCビジネス」より)

北海道大樹町の1号店
(画像=北海道大樹町の1号店)

2020年に1号店を出店した後、同校内のサロンメンバー限定でFCの加盟募集を開始。希望は100件を超え、今春までに5店舗の出店が決定。さらに今年1月には、満を持して一般からの加盟も募り始めた。同FCの大きな特徴は、自社開発した冷凍生地を使用している点だ。これは、夜や早朝からの仕込みをなくし、パンの製造時間を短縮化するためだ。粉運びや軽量、調合、温度湿度管理、捏ねといった一連の作業もカットされるため、人的負担は大幅に軽減される。また、製造に必要な設備の一部を購入する必要がなくなる。

「パンの製造作業は長時間に及ぶため、FC加盟を躊躇させる要因となっていました。それをなくすことで、加盟のハードルを下げました」主力商品は、「ザックザックカレーパン」。開業からわずか3カ月間で1万食の販売を達成し、2020年11月に開催された、日本カレーパン協会主催のカレーパングランプリ2020では、並み居る競合を押しのけ、見事、金賞を受賞した。その他、大阪の北新地にある完全紹介制レストラン「ComptoirFeu(コントワールフー)」のシェフとコラボレーション下1個5000円のカレーパンなど、多彩な企画にもチャレンジしている。

▲カレーパングランプリ2020で金賞を受賞した「ザックザックカレーパン」
(画像=▲カレーパングランプリ2020で金賞を受賞した「ザックザックカレーパン」)

月商300万円で利益は55万円を見込む

開業にかかる初期費用は、物件取得費を除き、総額約950万円。内訳は、加盟金300万円。他に研修費50万円、デザイン料50万円、保証金50万円、内装工事350万円、看 板工事100万円、什器設備50万円となっている。また、厨房設備はリース(月額7万〜 10万円を利用する。ランニングは、ロイヤリティが売上の5%、販促費が3万円、システム利用料は1万円。ひと月で300万円の売上があった場合、償却前利益は55万5000円を見込む。

▲滋賀でオープンした3号店は初日に1200個用意した「ザックザックカレーパン」が完売した
(画像=▲滋賀でオープンした3号店は初日に1200個用意した「ザックザックカレーパン」が完売した)