全国のリハビリテーション科を設置している病院150施設へのアンケート調査で施設基準の取得状況は「運動器リハビリテーション料(Ⅰ)」が93.3%と最も高い結果に
株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、リハビリテーション科を設置している医療施設を対象にアンケート調査を実施し、許可病床数や実患者数、職員数、リハビリ算定回数などの活動状況、リハビリ機器導入状況・評価、遠隔リハビリ状況、今後の疾患別の方向性等を明らかにした。ここでは、病棟設置状況や疾患別リハビリテーション施設基準の取得状況について、公表する。
1.調査結果概要
本調査では、2021年2月~3月に全国のリハビリテーション科を設置している医療施設を対象として郵送アンケート調査を実施し、150施設から回答を得た。
厚生労働省「令和元年医療施設(動態)調査」によると、一般病院数が減少傾向にある中、リハビリテーション科を設置している病院は微増しており、リハビリーテーション市場は注目されている。回答のあった150施設の内、病院施設名に「リハビリ」と標ぼうしている専門施設は24施設(16.0%)、一般病院の中に設置されている施設は126施設(84.0%)という結果になった。
また、リハビリ病棟の設置状況を尋ねると、「急性期リハビリテーション病棟」が92施設(61.3%)、続いて「回復期リハビリテーション病棟」が62施設(41.3%)、「維持期リハビリテーション病棟」が47施設(31.3%)となった。一方、「精神科リハビリテーション病棟」は21施設(14.0%)、「緩和ケアリハビリテーション病棟」が10施設(6.7%)となり、上位の病棟と下位の「精神科」「緩和ケア」病棟を比較すると、施設数に大きな差が生じていることがわかった。
2.注目トピック
疾患別リハビリテーション施設基準の取得状況
回答を得た150施設に対して疾患別リハビリテーション施設基準の取得状況を尋ねると、最も高いのが「運動器リハビリテーション料(Ⅰ)」で140施設(93.3%)、続いて「脳血管疾患等リハビリテーション料(Ⅰ)」で122施設(81.3%)、「廃用症候群リハビリテーション料(Ⅰ)」は119施設(79.3%)という調査結果であった。
また、施設基準の取得状況の組み合わせをみると、すべての疾患別で「Ⅰ」を取得している「脳血管Ⅰ+運動器Ⅰ+廃用Ⅰ+心大血管Ⅰ+呼吸器Ⅰ」が最も多く52施設(34.7%)、続いて「心大血管疾患リハビリテーション料」を除いた「脳血管Ⅰ+運動器Ⅰ+廃用Ⅰ+呼吸器Ⅰ」が39施設(26.0%)、「呼吸器リハビリテーション料」を除いた「脳血管Ⅰ+運動器Ⅰ+廃用Ⅰ」が22施設(14.7%)となっている。
調査要綱
1.調査期間: 2021年2月~3月 2.調査対象: 全国のリハビリテーション科を設置している医療施設150施設 3.調査方法: 当社専門研究員による郵送アンケート調査、ならびに文献調査併用 |
<本調査について> 2021年2月~3月に全国のリハビリテーション科を設置している医療施設に対して、郵送アンケート調査を実施し、150施設から回答を得た。 本調査では、当該施設のリハビリテーション科や室に勤務する回答者から、病棟設置状況、疾患別施設基準取得状況、許可病床数、実患者数、職員数、月間リハビリ算定回数、携帯端末利用状況、リハビリ機器導入状況と評価、運動量増加機器加算状況、遠隔リハビリテーション状況、電気・磁気刺激療法の状況、今後の疾患別リハビリテーション方向性等の回答を得た。 |
<市場に含まれる商品・サービス> 全国のリハビリテーション科を設置している医療施設 |
出典資料について
資料名 | 2021年度 リハビリテーションに関連する機器・サービスに関する市場分析 |
発刊日 | 2021年03月30日 |
体裁 | A4 129ページ |
定価 | 198,000円 (本体価格 180,000円) |
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