【第23回】エンジニアを育てるためにOJTのプロジェクトを行いたいが難しい。どうすればいい?
(画像=THE OWNER編集部)

THE OWNER特別連載「経営者のお悩み相談所 〜経営コンサルタントが一問一答!〜」第23回目は「エンジニアを育てるためにOJTのプロジェクトを行いたいが難しい。どうすればいい?」という経営者のお悩みについてお答えします。

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【今回のご質問】
IT系の企業ですが、社員に新しい技術を学んで自ら育っていこうという意識を持ってもらいたいと思っています。本来OJTでそういうProjectに参画させる事が出来ればよいのですが、案件の制約条件から育成を含めたPJチームを組む事はなかなかできません。


【ご回答】
真摯に申し上げますが、会社が案件を探してくるしかありません。会社の方向性を決めた上で、それに沿って営業部門には案件獲得、開発部には新技術習得を一体的に取り組ませましょう。ご参考までに文末に案件獲得の幾つかのアイディアも記載しました。

ご質問ありがとうございます。特定の技術を使った案件獲得に制約がある中で、社員(エンジニア)に新技術をどう学ばせていくかというご質問と思います。適宜、新しいことや新技術の案件割り当てがあることが、ITエンジニアが会社に所属する理由の一つですので、会社として案件を取ってくる他ないと考えます。闇雲に新技術案件を取りに行くというよりも、会社の今後の方針を固めた上で、それに沿って営業部門と開発部門が一体となって案件を取っていきましょう。私の関係先では、既存顧客への深耕営業、同業経営者繋がりの活用、SESからSIなどのビジネスモデルの転換などを行って案件を獲得する例が多いようです。

杉野 洋一(すぎの よういち)
杉野 洋一(すぎの よういち)
(同)Initiatives代表。IT系企業、会計ファームにて広くクライアントを支援する傍ら、韓国・インドにて教育・指導・通訳に従事するなど多様な文化・企業環境において活躍。中小企業診断士として独立後は中小企業を中心に「真にクライアントに寄添う経営支援」を信条とし、目標制度や管理会計に取り組んでいる。▶https://initiatives.jp/

結論から言うと会社が案件を探してくる他ありません。

技術習得は社員個人の努力ですが、経験は会社が付けてやるしかありません。逆に技術も経験も自分でつけられるエンジニア、つまり自ら技術を学び、営業もできる人は、会社に所属せず皆独立してやる傾向があるようです。企業に所属しているエンジニアの多くは、雑事から離れて安定して仕事に取り組みたいと考えている印象があります。忙しすぎず、尚且つ新技術や新しいことに取り組める案件を会社が持ってきてくれることは、エンジニアが会社に在籍する大きな理由です。これが会社が案件を取ってくるしかないと思う理由です。