【連載#6】自社事業をフランチャイズ展開するために必要なステップ
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同じビジネスモデルでも、最初の環境が違うとスケールするときとしないときがあると感じることがあります。

スケールしたときというのは、やはり事業開始当初からパートナーに恵まれていたのではないでしょうか。合わない人と始めると、どう頑張ってもやり直すしかないみたいなところがあります。
事業のスタート時こそ、誰とビジネスを行うかを慎重に選ぶべきなのです。

今回は、引き続き自社事業のフランチャイズ展開について、加盟店の審査基準やマーケティング手法を中心に考えてみましょう。

新佛 千治氏
新佛 千治 (しんぶつ ちはる)
株式会社ハッピーカーズ 代表取締役
営業職としてメーカーに入社。全国トップクラスの営業成績を出すが、自分の可能性をもっと広げてみたいと思い、退社。大波に乗ることを目指してハワイへ。帰国後、新たにデザインの勉強をはじめ、広告業界に飛び込む。まずは、出版社にデザイナーとして入社し、後に、大手情報サービス会社で広告制作ディレクター、コピーライターとして実績を積み、2005年にはクリエイティブディレクターとして広告制作会社を立ち上げる。そして、外部要因に左右される経営環境を変えたく、もうひとつ事業の柱をつくろうと中古車の輸出ビジネスに目をつける。海外への販売ルートの開拓を考え、中古車の輸出先となるアフリカのタンザニアに現地法人を立ち上げる。しかし、治安の問題もあり短期間で撤退を決断し、中古車輸出業から手を引く。その際の経験を活かし、日本国内において一般のお客様から中古車を仕入れて、オークションに出すクルマ買取り業者、株式会社ハッピーカーズが誕生。2015年の事業立ち上げから、わずか4年で全国に50以上の加盟店を展開する規模へと成長する。
▪ハッピーカーズHP:https://happycars.jp/company/

ブランドアンバサダーとなる人を選ぶ

FCは自社の看板を使ってもらうビジネスですから、加盟店についての全ての責任は本部にかかってきます。悪い人が誰かを騙して商売をしたとすると、それは全部本部の責任です。

なおかつ、そのフランチャイズの加盟店自身がお客さんの最前線にいるのですから、加盟店がフランチャイズのブランドの顔になるのです。ブランドアンバサダーとして顧客に対面する人は誰でもいいというわけにはいきません。
だからこそ、加盟店の応募審査の段階できちんと人を選ぶ必要があります。