金田氏、岩島氏、三浦氏
(画像=金田氏、岩島氏、三浦氏)

日本冷凍食品協会は3月13日、日本教育新聞社と共催で「コロナ禍における学校給食での冷凍食品活用法」をテーマにオンライン研修会を開催し、栄養教諭や学校栄養職員ら、約300人がリモートで参加した。

研修会では、女子栄養大学名誉教授で、元文部科学省学校給食調査官の金田雅代氏が「食育推進にはたす冷凍食品の役割」をテーマに基調講演した。

次いで、実践事例発表として千葉県船橋市立坪井中学校で学校栄養職員を務める岩島由美子氏が、コロナ禍における学校給食での冷凍食品活用術を紹介。

また、冷凍食品メーカー等7社(ニチレイフーズ、キユーピー、テーブルマーク、ヤヨイサンフーズ、日東ベスト、味の素冷凍食品、名給)の担当者が登壇し、それぞれ学校給食向けの取組事例や、学校給食に対応した商品を紹介した。

開催にあたりあいさつした日本冷凍食品協会の木村均専務理事は「学校給食は2020年3月、コロナ禍の影響で急遽休校となり、授業が大幅変更になったことで夏休みにも給食が実施されることとなるなどし、皆様の力で子どもたちの食事・栄養を守ったことに感謝したい。この研修会は今回が第6回目となる。今まではリアルで対面での開催だったが、コロナ禍の影響で今回はオンライン開催となり、時期も参加する皆様のご都合も考慮し、例年の夏休みから3月開催とさせていただいた。栄養豊富でおいしく、人手不足の中で作業時間短縮や、衛生管理にも寄与する冷凍食品のメリットを知っていただければと思う」など述べた。

〈コロナ禍の学校給食、冷凍食品活用の機会にも〉
金田氏の基調講演では、コロナ禍の下での学校給食について、感染予防対策や通常と異なる提供方法、夏季の学校給食提供の状況などについて実例を交えて紹介するとともに、栄養や減塩、地産地消の推進といった分野での冷凍食品の対応状況なども紹介した。「学校給食の設備は時代・施策とともに変わりつつある。冷凍食品を使うことについても、1食の食事として望ましいものを、生きた教材として活用するという大きな役割もあり、コロナ禍の間に情報を活用しながら、食事内容の整備に繋げる必要がある」と締めくくった。

また、実例を紹介した岩島氏の勤務する船橋市立坪井中学校では、コロナ以前はカフェテリア方式で給食を提供。船橋市の方針もあり、基本的には1から手作りの給食を提供してきたという。それがコロナ禍により感染予防の観点から、パック済みの弁当を、教室で皆が前を向いて「黙食」する方式に変更。弁当箱に詰める手間などを考慮する中で、作業量と栄養価のバランスから焼売や餃子、衣付きフライなどの冷凍食品を使用するようになったそうだ。

岩島氏は「コロナ禍が終わればまた手作りに戻ると思うが、コロナ禍だから経験できたこともあった。規格書のありがたさ、問い合わせをしたとき、的確な解答をしていただいたメーカーの方々に感謝したい」と締めくくった。

研修会の最後には、意見交換会を開き、日本冷凍食品協会三浦佳子広報部長と金田氏、岩島氏が対談しながら参加者から寄せられたの質問などに答えた。

学校給食での冷凍食品の使用について、金田氏は食育の観点から「主食・主菜・副菜・汁物という日本の食文化があり、1食の中でいかにうまく組み合わせて作るか。今や冷凍食品はなくてはならず、うまく賢く使うことを栄養教諭も勉強してもらいたい。手作り給食の所でも一時加工品はなくてはならくなっている。そうなるとメーカーには安全、アレルギー対応の観点も踏まえ商品を作ってもらいたい」など話した。

また、岩島氏は冷凍食品の使用を決断したことについて「お弁当箱の様式が決まっている中で、どう生徒に伝えるかとなったときに、何を手作りし、何を(冷凍食品に)頼るか、区別をどうつけるか悩んだ。お弁当で毎日同じようなメニューが続き、黙って食べる生徒の姿を見ると、もう少し“わーっと”なるようなものを提供したい。その中で安全性も必要で、これだったら使えるというものを選んだ。現場の状況を見ながら区別して献立を作成していきたい」など話した。

〈冷食日報2021年3月16日付〉