矢野経済研究所
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今期(2019年度)営業利益率が前期(2018年度)より改善した食品関連企業は103社中57社

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、食品関連企業(メーカー、卸売、小売)のうち上場企業103社について有価証券報告書の損益計算書より、損益状況を分析調査した。ここでは営業利益率、研究開発費率について分析内容を公表する。

2019年度の食品関連企業(上場企業103社)の営業利益率分布

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1.調査結果概要

本調査における食品関連企業(メーカー44社、卸売6社、小売53社)103社について、2019年度の営業利益率(売上高に対する営業利益の割合)が2018年度より上昇した食品関連企業は、103社中57社であった。このうち、食品メーカー企業では44社中28社、食品卸売企業は6社中4社、食品関連小売企業では53社中25社であった。

また、2019年度の営業利益率平均値は、食品メーカー企業44社平均値で4.7%(2018年度4.8%)、食品関連小売企業53社平均値で3.1%(2018年度2.9%)となった。なお、食品卸売企業については本調査対象となる企業数は6社とはなるが、2019年度の営業利益率の6社平均値は0.8%(2018年度0.8%)と横這いであった。

2019年度の食品関連企業103社の営業利益率の分布を見ると、営業利益率2%未満が最も多く32.0%(103社中33社)で、同2%以上~4%未満が28.2%(103社中29社)、同4%以上~6%未満が25.2%(103社中26社)であった。営業利益率6%未満の食品関連企業は全体で85.4%(103社中88社)を占め、本調査対象の食品関連企業の多くは、営業利益率が6%未満であった。

2.注目トピック

研究開発費の判明した上場企業の食品メーカー企業40社について、売上高と研究開発費の関連性をみてみると、当該食品メーカー企業40社の売上高の合計値は2019年度が21,575,685百万円で、2018年度が21,541,880百万円となり、前年度比100.2%であった。また、同40社の研究開発費の合計値は2019年度は243,583百万円で、2018年度が237,495百万円となり、前年度比の102.6%であった。 一方、同40社の研究開発費率(売上高に対する研究開発費の割合)の平均値は、2019年は0.9%、2018年度は1.0%と前年度比でほぼ同等であった。

調査要綱

1.調査期間: 2020年6月~8月
2.調査対象: 食品関連企業(メーカー44社、卸売6社、小売53社)における上場企業103社
3.調査方法: 各社有価証券報告書の損益計算書の分析調査
<食品関連企業(メーカー、卸売、小売)における上場企業103社の損益状況とは>
本調査における食品関連企業とは、上場する食品関連企業(メーカー、卸売、小売)とし、損益計算書の比較分析が可能な食品メーカー企業44社、食品卸売企業6社、食品関連小売企業53社の合計103社を対象とする。このうち食品関連小売企業はスーパーマーケット、コンビニエンスストア、ドラッグストア業態とする。 また、営業利益率の分析対象企業は上述の103社であるが、研究開発費率の分析対象企業は、研究開発費の判明した上場企業の食品メーカー企業40社とした。 なお、研究開発費について医薬品も含む大手企業については分析調査から除外している。
<市場に含まれる商品・サービス>
上場する食品関連企業の損益状況

出典資料について

資料名2020年版 食品産業年鑑 市場・企業動向編
発刊日2020年09月10日
体裁A4 319ページ
定価120,000円(税別)

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