矢野経済研究所
(画像=tippapatt/stock.adobe.com)

2021年度の国内民間企業のIT市場規模は前年度比4.3%減の12兆3,500億円と予測

~コロナ禍においても、働き方改革に向けたIT投資は増加の見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、2020年度の国内民間企業のIT投資実態と今後の動向について調査を実施した。

国内民間IT市場規模推移と予測

矢野経済研究所
(画像=矢野経済研究所)

新型コロナウイルスの影響によるIT投資の方向性の変化

矢野経済研究所
(画像=矢野経済研究所)

1.市場概況

国内民間企業のIT市場規模(ハード・ソフト・サービス含む)は、2019年度が前年度比3.2%増の12兆8,900億円と推計した。2019年度は、既存システムの刷新/更新やWindows7のサポート終了によるWindows10への買い替え、消費増税前の駆け込み及び税率変更対応、元号改正対応などへの需要が高まったことで、堅調に推移した。DX(デジタルトランスフォーメーション)投資については、大企業を中心に活発化してきているものの、中堅・中小企業の動向には大きな変化が生じていないのが現状である。

2.注目トピック

新型コロナウイルスの影響により、約6割の企業が「働き方改革」へのIT投資を増加させると回答

法人を対象としたアンケート調査においては、新型コロナウイルスの影響を受けたIT投資の方向性の変化について尋ね、国内の民間企業等512件の回答を得た。各設問項目について、「大きく増加」「やや増加」「変わらない」「やや減少」「大きく減少」の中から必ず1つ選択する方式で行った。
アンケート調査の結果は、「働き方改革」に向けたIT投資の方向性について、「大きく増加」「やや増加」と回答した比率が合計60.2%で、他の設問項目と比較して最も高い割合となった。2020年2月以降、新型コロナウイルス感染症の拡大を受けてテレワークが急速に進み、ノートPCやWeb会議システムなどに対する需要が急拡大した。コロナ禍により、働く場所や働き方が多様化する中で、今後も働き方改革に向けたIT投資が進むと予測する。

3.将来展望

2020年度以降における国内民間企業のIT市場規模(ハード・ソフト・サービス含む)は、2020年度が前年度比0.1%増の12兆9,000億円、2021年度は同4.3%減の12兆3,500億円、2022年度は同0.4%増の12兆4,000億円と予測する。

2020年度では、新型コロナウイルスの影響を受け、IT投資計画の先送り/見送りなどマイナスの要因が生じている。一方、テレワーク環境の整備に向けた設備投資が好調であることや、大企業を中心に大規模システムの刷新/公開が概ね予定通りに実行されるなどプラスの要因もある。そのため、2020年度の市場規模は前年度比横ばい程度になると予測する。
2021年度はコロナ禍による業績不振の影響を受ける形で、不要不急のシステム/サービスの先送り/見送りなど、企業のIT投資が縮小傾向になると見込まれることから、市場規模は前年度比4.3%減になると予測する。
2022年度以降は世界経済が立ち直り始めることなどを背景に、5Gの本格普及が進むことや、働き方改革の推進、データを活用した取り組みの進展によるAI/IoTなどの普及、さらに、これらを受けてセキュリティ対策の必要性が高まることなどから、市場は緩やかながらも成長していくとの見通しである。

調査要綱

1.調査期間: 2020年7月~10月
2.調査対象: 国内の民間企業等
3.調査方法: 民間企業等に対する記名式郵送アンケートおよび文献調査併用
<国内民間企業のIT投資市場規模>
本調査では国内民間企業のIT投資市場規模について、経済産業省および総務省の調査を基に、当社の民間企業に対するIT投資に関するアンケート調査結果※を加味し、国内民間企業のIT投資額ベースにて算出した。

※アンケート調査期間:2020年7月~9月、調査対象:国内民間企業等565件、調査方法:郵送及びWebによるアンケート調査
<市場に含まれる商品・サービス>
国内民間企業のIT投資(ハードウェア、スクラッチ開発とパッケージ導入【カスタマイズを含む】等のソフトウェア、保守関連や運用管理・アウトソーシング等のサービス、ASP・クラウド等のオンライン・サービス、回線利用料、その他コンサルティングなど)

出典資料について

資料名2020 国内企業のIT投資実態と予測
発刊日2020年10月29日
体裁A4 274ページ
定価180,000円(税別)

お問い合わせ先

部署マーケティング本部 広報チーム
住所〒164-8620 東京都中野区本町2-46-2
電話番号03-5371-6912
メールアドレスpress@yano.co.jp

©2020 Yano Research Institute Ltd. All Rights Reserved.
本資料における著作権やその他本資料にかかる一切の権利は、株式会社矢野経済研究所に帰属します。
報道目的以外での引用・転載については上記広報チームまでお問い合わせください。
利用目的によっては事前に文章内容を確認させていただく場合がございます。