矢野経済研究所
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2019年度の語学ビジネス市場は前年度比1.2%減の8,762億円

~コロナ禍で市場縮小、2020年度も減少傾向が続く見通し~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越孝)は、国内の外国語学習に関わるビジネスを調査し、参入企業動向、分野別の市場動向、将来展望を明らかにした。

2019年度の語学ビジネス市場分野別市場規模

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1.市場概況

2019年度の語学ビジネス総市場規模(主要14分野合計)は、事業者売上高ベースで前年度比1.2%減の8,762億円であった。グローバル化の進展、インバウンド(訪日外国人客)の増加や教育改革によって、市場は拡大基調であったが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、休校を余儀なくされた外国語教室の市場規模は前年度を下回った。
また、ここ数年好調に推移してきた周辺ビジネスの通訳・翻訳ビジネス市場、留学斡旋市場、語学試験市場ともに前年度を下回った。2019年度末頃から新型コロナウイルスによる影響で、とくに留学斡旋市場は大きな影響を受け、また、多くの受験生が集まる試験の開催中止などもあり、市場は縮小した。

2.注目トピック

コロナ禍でオンライン英会話が急拡大

2020年には新型コロナウイルス感染症が蔓延したことで人々が外出できなくなったことから、オンライン英会話サービスに入会する個人ユーザーが増加している。とくに各社が緊急事態宣言期間にサービスを無償提供したことで、オンライン英会話を利用したことのない人がオンライン英会話サービスに触れる機会を創出している。

3.将来展望

2020年度の語学ビジネス総市場規模(主要14分野合計)は、事業者売上高ベースで前年度比9.4%減の7,940億円と予測する。
2019年度と同様、新型コロナウイルスにより外国語教室市場や留学斡旋市場、通訳・翻訳ビジネス市場などへ引き続き影響があることから、減少傾向で推移する見通しである。

調査要綱

1.調査期間: 2020年2月~7月
2.調査対象: 外国語学校、出版社、電子辞書メーカー、ソフトウェアメーカー、オンライン語学学習事業者、通信教育事業者、語学学習教材販売事業者、資格試験運営団体、留学斡旋業者、通訳・翻訳ビジネス事業者等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面談・オンライン取材及び、電話・FAXによるヒアリング、文献調査併用
<語学ビジネス市場とは>
本調査における語学ビジネス市場とは、①成人向け外国語教室市場、②幼児・子供向け外国語教室市場、③プリスクール市場、④幼稚園・保育園向け英語講師派遣市場、⑤書籍教材市場、⑥語学独習用機器・ソフト、⑦電子辞書市場、⑧幼児向け英会話教材市場、⑨通信教育市場、⑩オンライン語学学習市場、⑪ソフトウェア市場、⑫語学試験市場、⑬留学斡旋市場、⑭通訳・翻訳ビジネス市場の主な14分野を対象とし、事業者売上高ベースで算出した。
なお、⑫語学試験市場、⑬留学斡旋市場、⑭通訳・翻訳ビジネス市場については語学関連サービスとして、周辺ビジネスと定義している。
<市場に含まれる商品・サービス>
成人向け外国語教室市場、幼児・子供向け外国語教室市場、プリスクール市場、幼稚園・保育園向け英語講師派遣市場、書籍教材市場、語学独習用機器・ソフト、電子辞書市場、幼児向け英会話教材市場、通信教育市場、オンライン語学学習市場、ソフトウェア市場、語学試験市場、留学斡旋市場、通訳・翻訳ビジネス市場

出典資料について

資料名2020 語学ビジネス徹底調査レポート
発刊日2020年07月27日
体裁A4 441ページ
定価150,000円(税別)

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