矢野経済研究所
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2019年度の屋根材市場規模は前年度比1.3%増の115,480千㎡

~自然災害による住宅の復旧や東京オリンピック・パラリンピック関連施設での非住宅需要の拡大により金属屋根材が市場を牽引~

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、国内屋根材市場の調査を実施し、素材別の製品動向、参入企業動向、将来展望を明らかにした。

国内屋根材市場規模推移

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2019年度 国内屋根材市場における素材別シェア

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1.市場概況

2019 年度の国内屋根材市場規模は115,480 千㎡(前年度比101.3%)となった。東京オリンピック・パラリンピック関連施設(競技場、宿泊施設、店舗等)や公共施設の改修工事、日本各地での自然災害による復旧需要によって既築向けの需要が増加した。
屋根材市場は、金属屋根の主要用途である倉庫の建築着工や新設住宅着工に依存度が高く、今後もこれらの新設着工に連動して推移するとみる。

2.注目トピック

金属屋根材が市場全体の64.1%を占有

2019年度の屋根材市場における素材別シェアは金属 64.1%、粘土瓦 14.7%、セメント系瓦 14.2%、シングル材 3.9%、石粒付金属 3.1%となった。

3.将来展望

2020年度は、新型コロナウイルス感染拡大の影響による建築着工の減少に伴い、市場全体が縮小すると予測する。特に新築需要が中心である粘土瓦、化粧スレート、シングル材は厳しい環境下となるものと考える。その一方で2018年度から2019 年度に日本各地で発生した自然災害を背景にした軽量化ニーズの高まりやEC(電子商取引)市場の拡大を背景とした物流施設の新設需要が増加しているため、金属屋根材の需要増が期待できることから市場規模の縮小幅は軽微に留まるものとみる。

このほかにも、戸建住宅においてリフォーム事業者が新型コロナウイルスの感染リスクの懸念される居住空間内リフォームから、比較的感染リスクの低い外装リフォームに注力する動きがあることから市場の押し上げが期待できる。

調査要綱

1.調査期間: 2020年6月~8月
2.調査対象: 屋根材製造事業者、屋根材販売事業者や屋根材関連業界団体等
3.調査方法: 当社専門研究員による直接面接取材、ならびに文献調査併用
<国内屋根材市場とは>
本調査における屋根材市場は、粘土瓦、セメント系のプレスセメント瓦、コンクリート瓦、住宅屋根用化粧スレート(新生瓦)に分類されるセメント系瓦、アスファルトシングル材、55%アルミ亜鉛合金めっき鋼板(ガルバリウム鋼板)、ステンレス、アルミ、 銅、チタン等の金属系屋根材、石粒付金属屋根材を対象とする。なお、ビル等の陸屋根の屋上における 押えコンクリートや各種防水材は屋根材に含んでいない。
対象分野のうち、粘土瓦の2014年度から2017年度実績値は経済産業省「工業統計」、金属屋根材の2014年度から2017年度実績値は一般社団法人日本金属屋根協会データを引用している。
<市場に含まれる商品・サービス>
粘土瓦、金属屋根材、セメント系瓦(プレスセメント瓦、コンクリート瓦、新生瓦)、シングル材、石粒付金属屋根材

出典資料について

資料名2020年版 屋根材市場の全体像と素材別実態
発刊日2020年08月31日
体裁A4 298ページ
定価150,000円(税別)

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