三井物産株式会社(8031)と株式会社商船三井(9104)は、共同で、ジーイージーホールディングス(GEG(Holdings)Limited、英国スコットランド)が保有するスコットランド北東部のニグ港及び一部事業を買収することに合意し、株式売買契約を締結した。本買収は、2025年夏ごろの完了を予定。

今後買収対象事業は、三井物産が51%、商船三井が49%出資するグローバルエナジーサービスホールディング(Global Energy Service Holding Limited、英国スコットランド)にて運営する。

三井物産は、大手総合商社として、金属資源から化学品、食料と多種多様な商品を販売し、事業を多角的に展開している。

商船三井は、国内大手の総合海運会社。原油・LNGなどのエネルギー輸送や自動車輸送の定期船事業、鉄鉱石・石炭などの資源輸送分野を持つ不定期船事業など多角的な事業を展開している。

背景・目的

英国では、エネルギー自給率向上および2050年ネットゼロ達成にむけ、石油・ガスの安定供給と洋上風力を主とする再生可能エネルギーの導入加速が見込まれる。

特に洋上風力においては、ニグ港が近接するスコットランド北海地域に世界最大の開発エリアがあり、今後は着床式のみならず、浮体式洋上風力のハブ港として重要性が高まることが期待される。

本買収を通じて、三井物産の総合商社としての幅広い産業ネットワークと、商船三井の海運事業者としての船舶・港湾事業アセットを掛け合わせることで、鋼材加工・製造事業、基地港湾事業の拡充を図るとともに、それらを中核としたサプライチェーンの強化を目指す。

対象事業

洋上風力・石油・ガスを中心とするエネルギー産業向け鋼材加工・機器製造事業と基地港湾事業

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