
サントリーは、「-196(イチキューロク)〈レモン〉」「同〈シャインマスカット〉」「同〈白桃〉」を7月29日から発売する。7月22日に行われた新製品発表会では、“果物がおいしいチューハイ”「-196」を開発した経緯や商品概要、中味へのこだわり、パッケージデザインなどについて紹介した。

「RTD市場は成長を続けていく中で、消費者ニーズも変化している。こうした時代に即した商品提案によって市場は伸長を続けている」と、サントリー ビール・RTD本部 RTD部の玉腰潤氏。「近年は“甘くない無糖”の商品が大きく伸長。当社のRTDブランド『-196』ブランドにおいても“甘くない無糖”製品が市場をけん引し、今年1~6月出荷数量は前年比167%で推移している」と、無糖RTDが市場の伸長に大きく寄与していると訴える。「無糖RTDの購入者層を深堀すると、無糖は大きく伸長しているものの、20~40代は無糖以外の接点も多いことがわかった」と、若い世代は無糖以外の商品も購入していることが明らかになったという。「30代のRTDユーザーの声を集めたところ、“無糖は味気ないし、酒感が欲しい訳でもない。もっと果物の味を楽しみたい”といった声や、“昔からあるものを惰性で選んでいる。買いたいと思うものが無い”といった声が寄せられた。無糖市場の拡大を背景に近年市場に投入される新製品が“無糖”を押し出したものばかりになってしまっていた」と、無糖がすべての人々に受け入れられている訳ではないと説明する。

「30代はライフステージの変化にともない、お酒との接し方が変わり始める世代でもある。そこで、約2年間にわたり、メインターゲットとなる30代を徹底的に深堀りした。その結果、『直感的』に『分かりやすく』美味しそうであることが重要だとわかった」と、30代の特徴が浮き彫りになったという。「これらの結果を受けて、『-196』の強みである“発散”とユーザーが求める“緩和”を掛け合わすことで生まれる『晴れ晴れとした気持ちになる』という価値を提供する新商品を開発。果物の味がして、スッキリしていて、美味しいチューハイとして、7月29日から“果物がおいしいチューハイ”『-196』を発売する」と、「-196」の新たなサブブランドとして“果物がおいしいチューハイ”を打ち出していくと意気込む。「中味は、朝摘みした果物のようなみずみずしい味わいとなっており、デザインもシンプルで直感的においしそうなものにした」と、“果物がおいしいチューハイ”「-196」のポイントについて紹介した。

次に、中味のこだわりについて、同 スピリッツ・ワイン開発生産本部 スピリッツ・ワイン商品開発研究部の成瀬祐里氏が説明した。「今回、果実の味わいを忠実に再現するのではなく、果物を食べた時のおいしさ、嬉しさを体感できるチューハイを目指した」と、中味のポイントについて言及する。「トップはフレッシュで軽やかな香り。ミドルはジュワっと広がるさわやかな味。ラストは自然で柔らかな甘さとなっており、伸びのある優しい香りと味わいが余韻として楽しめる」と、果物の味わいをしっかり楽しみながらもすっきりとした後味なのだと力説する。

「また、『-196』にしかできない時代に合った果物感として、浸漬酒で飲んだ瞬間の香味と後キレのある立体的な味わいを実現。果汁でベースに広がる果実の味わいが長く続く。香りで果物を食べたときの特徴を再現した」と、浸漬酒を使うことで、軽やかに広がる果実感があり、果物らしい甘やかさとすっきりさを実現。また飲みたくなる味わいを独自ブレンド技術が可能にしたのだと述べていた。

サントリーホールディングス デザインセンターの神村晃世氏が、「-196」のデザインのポイントについて説明した。「この商品がどんなチューハイであるか、果物がおいしいチューハイブランドとしてのロゴ×果物のアイコン化、晴れ晴れしさを演出する開放的な青空と太陽光、果物に向き合う姿勢と自信から堂々とした佇まいをデザインに盛り込んだ」と、シンプルかつ直感的においしそうであることを伝えるデザインになっていると強調する。「シンプルさから視認性も高い」と、缶の水色が目を引き、堂々とした果物が際立ち、太陽光やしずくがフレッシュさを演出。狙い通りの反応を獲得できるのではないかと語っていた。「さらに、『-196』の美味しさの理由を裏面に記載。側面には製法を訴求する説明をしている」と、「-196℃製法」を伝えることで、おいしさへの納得、安心感を伝えていきたいと話していた。

「プロモーションについては、自分のMYブランドが決まっていないユーザーを活性化するために、ユーザー数の最も大きい夏最盛期に新発売することにした」と玉腰氏が説明。「発売前に意欲醸成を図るTV-CMを投入。東京・大阪では屋外広告も展開する。そして発売週には、意欲醸成、ブランディング、製法理解の3方向の動画コンテンツと共に、全国主要都市での交通野外広告も行う」と、発売以降のコミュニケーションだけでなく、発売前に同社RTD史上最大規模でのコミュニケーションを投入していくと訴えた。

“果物がおいしいチューハイ”「-196」の中味は、同社独自の“-196℃製法”による浸漬酒を使用し、同社ならではのブレンド技術によって、“朝摘みした果物のようなみずみずしい味わい”を実現した。“果物を食べた瞬間”を連想させるようなおいしさを楽しめる。
パッケージは、晴れわたる青空をイメージした背景に、みずみずしい果物のイラストと「-196」のロゴを中央に堂々と配し、シンプルかつ直感的においしそうであることが伝わるデザインを目指した。また、裏面や側面に「-196」というブランド名の由来や製法を描くことで、中味の特長をわかりやすく伝えている。
[小売価格]
350ml:各159円
500ml:各216円
(すべて税別)
[発売日]7月29日(火)