
SHIFT AI、日本オンラインエステティック協会、サステナブル・ラボ、アナログPRの4社は、大阪・関西万博 フューチャーライフヴィレッジで、「これからの100年を創るサステナブル企業のカタチ」と題した展示を行うにあたり、4社合同の記者発表会を6月2日に開催した。当日は、テクノロジーを活用したサステナブルな未来を作る共同宣言「これからの100年を創るサステナブル企業のカタチ」を発表した他、特別ゲストとして、サッカー元日本代表の柿谷曜一朗氏、サッカー元日本代表でセレッソ大阪 代表取締役会長の森島寛晃氏、同 取締役副社長の宮島武志氏も参加し、SDGs活動の取り組みなどについて紹介した。
大阪・関西万博は、テーマである“いのち輝く未来社会のデザイン” のもと世界中の人々が互いに多様性を認め、より良い未来を創造するためのアイデアや解決策を共有し、共存できる社会を目指している。その万博のあり方への共感から、今回、SHIFT AI、日本オンラインエステティック協会、サステナブル・ラボ、アナログPRの4社が大阪・関西万博に集まり、日本を中心としながら、世界を巻き込む共同宣言として「これからの100年を創るサステナブル企業のカタチ」を発表した。

SHIFT AI 代表取締役の木内翔大氏は、「当社は、急速に進化する生成AIの技術を多くの人が使いこなせるように、AI教育をオンラインで提供しており、開始からわずか2年で会員数は2万人を超えている。今回、SDGsに関わる新たな取り組みとして、小学生高学年から中高生を対象に生成AIの教材を無償で提供する『SHIFT AI Junior』を開始する。年内には1万人の子どもたちに生成AIを学んでもらい、AIツールを使って楽しみながらホームページやゲーム、動画を作れるように支援していく」と、オンラインによるAI教育を子どもにも広げていく考えを述べた。

日本オンラインエステティック協会 代表理事の不破礼華氏は、「当社は、“健康の本質を世の中に”という理念を掲げ、人生のベースである健康の本質を多くの人に伝える活動を行っている。何かで症状を抑えるのではなく、その人本来の細胞の力を引き出しながら、人生の質を上げるための教育や、それを子どもにつなげていくための人体メカニズムの知識などを、保健師と看護師の経験をもとに伝えている。今年からは、訪問介護事業を通じて、予防医療にも貢献できるように取り組んでいる」と、活動内容について紹介。

同 代表理事の西込良佑氏は、「地方では、健康や医療に関する知識が遅れているケースも見られる。当社は、そうした地方の人たちにオンラインでアプローチし、SNSやコミュニティを通じて健康や医療の大切さを伝えている」と、地域による医療格差をなくすための取り組みにも力を注いでいると話していた。

サステナブル・ラボ 代表取締役の平瀬錬司氏は、「当社は、あらゆる経済活動をサステナブルトランスフォーム(持続可能に変換)していくことをコンセプトに活動しており、様々な企業の社会性に関する情報のデータベースを作っている。企業がどのくらい地域社会や地球環境に貢献しているのか、また人的資本に対して多様性を持って取り組んでるのかといった非財務情報をAIを活用して収集し、分析・評価して金融機関などに提供している。この活動を通じて、社会性のある企業の将来的な成長に寄与していきたいと考えている」と、金融機関や大企業との取引に非財務情報が考慮される社会を目指して活動しているとアピールした。

アナログPR 代表取締役の松浦啓介氏は、「当社は、SDGsに関わる取り組みとして、学生向けのSDGsアワードにおけるブーススポンサーやイベントプロデュースの他、シングルマザーへの業務支援などを行っている。また、国際的な取り組みとして、台湾で地震が発生した際には、台湾政府と合同で震災復興支援イベントを実施した。こうした当社の活動を通じて、SDGsに貢献すると共に、様々な人たちのSDGsの取り組みを広く社会に発信していきたいと思っている」と、PR会社として国内外で展開しているSDGs活動について紹介した。

ここで、特別ゲストとして発表会に参加した柿谷氏、セレッソ大阪 取締役副社長の宮島氏、代表取締役会長の森島氏にSDGsに関わる取り組みを聞いた。

今年1月に現役を引退後、スポーツと清掃活動を軸に海の環境問題に取り組む「LEADS TO THE OCEAN 海に続くプロジェクト」のプレイングアンバサダーに就任したという柿谷氏。「僕は今までサッカーだけをやってきて、体を動かすことは得意なので、とにかく現場に行って、積極的にゴミを拾う活動に参加している。この活動に取り組む姿を自分の子どもたちに見せることで、ゴミをポイ捨てしないこと、ゴミを拾うことを当たり前に思って行動してもらいたいと考えた。また、街に捨てられたゴミのほとんどは海に流れて、浜辺や海の中の環境を汚すことにもつながるので、子どもたちの未来のためにも重要な活動だと感じている。これからも、海をきれいにすることの大切さを発信していきたい」と、「LEADS TO THE OCEAN」の活動に参加する想いを語った。

セレッソ大阪 取締役副社長の宮島氏は、「セレッソ大阪では、昨年からSDGsの17のゴールのうち、7つのゴールを設定し、企業や府民・市民と一緒になって様々な活動を進めている。例えば、子どもから高齢者まで楽しめる、歩いて行うサッカー『ウォーキングフットボール』を広めることで、スポーツを通じてすべての人に健康になってもらうことを目指している。また、塩野義製薬と協力して、発達障害の人たちにサッカーの楽しさを伝える活動も行っている」と、サッカークラブならではのSDGs活動を推進していると説明する。「さらに、セレッソ大阪では、選手全員がSDGs宣言を発表しており、選手を応援するサポーターも巻き込みながら活動を広げている。この他に、スタジアムから出た食べ残しを堆肥に変えたり、ペットボトルのゴミをもう一度ペットボトルにする取り組みも行っている。これらの活動を通じて、すべての子どもたちがサッカーを続けられる環境を未来に残すことをゴールとしている」と、セレッソ大阪が目指すSDGsの大きなゴールを示した。

同 代表取締役会長の森島氏は、「SDGsについては、選手もスタッフもまだまだ勉強不足なところがあるが、サステナ経営検定を受けるなどレベルアップに向けて頑張っている。今後、サッカークラブとして一つ一つ情報を発信することで、サポーターも含めて環境への意識を変えていくことが重要だと思っている。また、セレッソ大阪も2016年から『LEADS TO THE OCEAN』に参加している。街に捨てられたゴミの約8割が海に流れるといわれているので、これを防ぐためゴミ拾い活動にも積極的に取り組んでいく」と、今後もSDGsの活動に力を注いでいくことを誓った。

そして、今回の「これからの100年を創るサステナブル企業のカタチ」宣言で掲げる目標を4社それぞれが発表した。SHIFT AIの木内氏は、「今年から子ども向けに無償でAI教育を提供開始し、まずは今後3年以内に10万人の子どもにAI教育を行うことを目標としている。現在、日本はAI後進国になりつつあり、5年後には12万人のAI人材が不足するという試算も出ている。そのため、5年以内には30万人の子どもにAI教育を無償提供することで、人材不足の解消を図っていく」と、子どものAI教育を加速していく考えを述べた。
日本オンラインエステティック協会の不破氏は、「当社は予防医療や健康の本質について伝える活動を通じて、今後も健康寿命の延伸に貢献していく」と発表。同 西込氏は、「具体的な目標としては、私たちのコミュニティの中から、5年以内に各都道府県で健康や医療に関する勉強会を毎月開けるような人材を育てていく。また、新たに開始した訪問看護事業については、様々な事情で病院に通えない人たちを救うべく、各地域と協力しながら活動を広げていく」と、今後の活動内容を説明した。
サステナブル・ラボの平瀬氏は、「あらゆる経済活動をサステナブルトランスフォームする取り組みを通じて、企業の社会性や地球環境への貢献度など非財務的な要素が評価される社会を実現することが、低迷する日本経済を底上げすることにつながると考えている。特に、世界に通用する技術力を持ちながら、地球にやさしいサステナブル経営をしている中小企業にもっとスポットを当て、こうした“見えざる資産”が高く評価され、世界で活躍していけるよう支援していく」と、力強く宣言した。
アナログPRの松浦氏は、「当社では、引き続きSDGsに取り組む学生やZ世代が活動できる場を広げ、彼らの取り組みを応援していく。また、日本国内には、サステナブルで魅力的な商品やサービスを提供している企業がまだまだ多く存在していると感じている。こうした企業を海外の人たちに知ってもらえるよう、海外向けに情報発信する取り組みにも力を注いでいく」と、日本企業の魅力を積極的に海外に発信していくと意欲を見せていた。

4社の「これからの100年を創るサステナブル企業のカタチ」宣言を受けて、セレッソ大阪の宮島氏は、「様々なジャンルでのSDGsの取り組みを聞いて、刺激になることが多かった。そして、SDGsを実現するためには1社のアプローチだけでは難しいと実感した。今回の宣言を通じて、企業同士が協力することで大きな力が生まれ、スポーツや地域社会への貢献にもつながっていくと思う」とコメント。同 森島氏は、「4社の取り組みを聞いて、SDGsの新たな可能性を感じることができた。それぞれの取り組みにスポーツの要素をプラスオンすることで、社会にもっと広めていけるのではないかと考えている」と、スポーツ界からも「これからの100年を創るサステナブル企業のカタチ」をサポートしていく考えを示した。
柿谷氏は、「現代の子どもは、外に出て遊んだり、体を動かす機会が減ってきている。僕は、自分のプロサッカー選手としての経験を、もっと多くの子どもたちに伝えたいと思っているので、これからもスポーツに関係するいろいろな人と協力しながら、積極的に活動の場を広げていく。僕が先頭に立って、子どもたちをどんどん家から引っ張り出して、様々なスポーツで大活躍する選手を育てていきたい」と、目を輝かせながら今後の抱負を語ってくれた。
SHIFT AI=https://shift-ai.co.jp/
日本オンラインエステティック協会=https://japan-online-esthetic.com/
サステナブル・ラボ=https://suslab.net
アナログPR=https://analogpr.co.jp/
セレッソ大阪=https://www.cerezo.jp/