東京商工リサーチの調べによると、人材紹介会社・人材派遣会社の2024年度の倒産が過去10年で最多となったことが分かった。(文:日本人材ニュース編集部

人材紹介会社・人材派遣会社の倒産が過去10年で最多

人材紹介会社・人材派遣会社の2024年度の倒産は2024年4月から2025年2月までの集計で92件に達した。過去10年で最多だった2023年度の91件をすでに超えている。

人材紹介会社・人材派遣会社の倒産件数

人材紹介会社 人材派遣会社 合計
2015年度 7 62 69
2016年度 5 61 66
2017年度 6 79 85
2018年度 2 86 88
2019年度 5 64 69
2020年度 11 50 61
2021年度 10 28 38
2022年度 15 53 68
2023年度 13 78 91
2024年度 21 71 92

2024年度は2025年2月まで。

倒産の原因は「販売不振」(62件)が最多。「破産」(87件)の会社が9割を超えており、再建できない会社がほとんどだ。負債額は「1千万円以上5千万円未満」(53件)、従業員数は「5人未満」(65件)が多い。

東京商工リサーチは倒産が増加している背景として「深刻な人手不足と過当競争がある。人材業界は競合が激しく、クライアントのニーズに応える多様な人材確保が難しくなっている。大手企業は潤沢な資金で積極的に広告出稿に動き人材を確保しているが、中小企業は出稿しても、優秀な人材や企業が求めるスキルを備えた人材確保が難しく、広告宣伝費が資金繰りを圧迫する状況も増えている」と分析している。

人材獲得競争は激しく、人手不足で倒産する企業は過去最多となっている。自社に必要な人材を確保するために、採用戦略は再構築を迫られている。

「人手不足」倒産が過去最多、人件費上昇に耐えきれず
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利用する採用支援サービスの見直しを進める企業も多く、淘汰される人材紹介会社・人材派遣会社がさらに増える可能性はある。

2024年度(4-2月)「職業紹介業・労働者派遣業」倒産の状況の詳細はこちら
https://www.tsr-net.co.jp/data/detail/1201152_1527.html

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