
ファミリーマートは、消費期限の迫ったおむすびや弁当などの中食商品に使用する値下シールを、消費者の感情に訴えかける「涙目シール」に変更し、3月11日から順次、全国の店舗に拡大する。全国展開にあたり「涙目シール」のイラストやメッセージを、より大きく、わかりやすくした。東海地方(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の一部)の店舗から導入を開始する。
また、おむすび・弁当・寿司など米飯全商品(チルド温度帯の米飯類除く)の消費期限を2時間延長する取り組みも実施する。これによって店舗における食品ロスをより一層削減していく考え。
「涙目シール」は、値下シールに値下金額だけでなく、「消費者の心に響くメッセージ」なども添えることで、消費者と一緒に食品ロス削減に取り組むことを目的とした取り組み。「たすけてください」というメッセージは、食品ロスによって捨てられてしまう食材の心情を表現している。消費者が商品を購入する際に、メッセージやキャラクターの表情が目に入ることで、食品ロスの問題が想起される。それによって、消費者により肯定的に値下商品を選択してもらえるようになる効果を期待することができる。

デザイン選定では、「消費者の共感を得られること」や「食品ロスの問題点を効果的に訴求できること」などを基準に複数のイラストデザインを作成し、消費者モニターの人に評価してもらった。その結果、食品ロス削減につながると最も支持を得たメッセージとキャラクターのデザインを採用した。
昨年10月に実施した実証実験においても、「涙目で思わず助けたくなるイラストだったので手に取った」「食品ロス削減に関心があるので賛同して購入した」などの好意的な意見が寄せられた。一方で、「たすけてください」のメッセージや、キャラクターの表情が、もっとわかりやすい方が良いという意見もあったため、全国展開に当たっては、それらをより大きく表示できるようにデザインを一部変更した。

「涙目シール」は、3月11日に東海地方(愛知県・岐阜県・三重県・静岡県の一部)の店舗から導入を開始する。値下シールは、金額ごとに全部で7種類のデザインがある(10円、20円、30円、50円、100円、120円、150円)。なお、従来のシールの在庫状況によって、各店舗での導入時期は異なる。一部店舗では取り扱いがない場合もある。その他の地域は、4月以降順次導入を進めていく予定。金額によってシールの導入時期が異なる。実証実験の結果から「涙目シール」が全国展開されると、店舗で発生する食品ロスは年間で約3000トン削減される見込み。
今回、製造工程の見直しによって、米本来の美味しさを最大限に引き出すとともに、品質の保持を実現した。これによって、おむすび・弁当・寿司などを含む米飯全商品(チルド温度帯の商品除く)約70品目について、消費期限を3月4日発売分から2時間延長することが可能になった(宮崎県、鹿児島県、沖縄県は除く)。消費期限の延長によって、消費者への販売機会が増えるとともに、食品ロス削減にも繋げていく。
ファミリーマートは、環境の中長期目標「ファミマecoビジョン2050」を策定し、店舗における食品ロス削減に積極的に取り組んでいる。これまでも商品包装の改良による商品のロングライフ化や、発注精度の向上、「てまえどり」の継続実施など様々な取り組みを実施してきた。また2021年7月からは、消費期限の迫ったおむすびや弁当などの中食商品に、バーコード付き値下げシールを貼り値下げ販売する店舗値下げシステム「ファミマのエコ割」を導入し、全国の9割以上の店舗で活用されている。こうした取り組みが奏功し、食品ロス削減の2023年度実績は、2018年対比26.3%削減の計画に対して、実績28.9%と計画を上回ることができた。「ファミマecoビジョン2050」では、2030年に50%削減、2050年に80%削減することを目標にしているので、今後も、新たな取り組みにもファミリーマートらしく積極的にチャレンジしていきながら、食品ロス削減に向けた取り組みを進めていく。
ファミリーマートは、2020年2月に環境に関する中長期目標「ファミマecoビジョン2050」を制定し、「温室効果ガス(CO2排出量)の削減」「プラスチック対策」「食品ロス削減」の3つのテーマで取り組みを推進している。持続可能な社会の実現に貢献するため、それぞれのテーマについて数値目標を設定している。
ファミリーマートは、「あなたと、コンビに、ファミリーマート」のもと、地域に寄り添い、消費者一人ひとりと家族のようにつながりながら、便利の先にある、なくてはならない場所を目指していく。
[展開日]3月11日(火)から順次
ファミリーマート=https://www.family.co.jp