矢野経済研究所
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新規開業クリニック210件における電子カルテ導入状況はクラウド型電子カルテの導入が70.8%、オンプレミス型が26.8%、未導入は2.4%

株式会社矢野経済研究所(代表取締役社長:水越 孝)は、新規開業クリニックにおける医療ICT・機器等に関する法人アンケート調査を実施した。ここでは、電子カルテ、オンライン資格確認、電子処方箋のシステム導入状況についての調査結果を公表する。

開業時に導入した電子カルテのタイプ

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オンライン資格確認および電子処方箋のシステム導入状況

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1.調査結果概要

2024年5月~6月に、2022~2023年に新規開業した全国のクリニック210件へのアンケート調査を実施した。

電子カルテの導入状況について尋ねたところ、導入率は97.6%と非常に高く、またクラウド型電子カルテを導入した施設(70.8%)がオンプレミス型電子カルテを導入した施設(26.8%)を大きく上回った。クラウド型電子カルテが選択されやすい理由のひとつとしては、院内にサーバー設置の必要がないことから、オンプレミス型と比較して導入費用が低く提供されているためである。また、電子カルテの主力ベンダーの多くがクラウド型電子カルテをラインナップし、積極的に販売していることも理由として挙げられる。

2.注目トピック

オンライン資格確認の導入が進み、電子処方箋も導入加速の兆し

政府の医療DX施策のひとつとなっている、オンライン資格確認や電子処方箋のシステム導入状況について尋ねた。「開業時に導入」と「開業後に導入または現在導入準備中」という回答の比率合計は、オンライン資格確認で85.5%、電子処方箋で19.5%であった。
両者の導入状況の差の背景としては、オンライン資格確認の運用開始は2021年10月なのに対して、電子処方箋の運用が開始されたのは2023年1月であることが挙げられる。
政府による導入促進施策についても、オンライン資格確認中心から電子処方箋についても推進が始まっているため、今後は電子処方箋の導入も加速すると考えられる。

調査要綱

1.調査期間: 2024年5月~7月
2.調査対象: 2022~2023年に開業した、全国のクリニック210件
3.調査方法: 郵送アンケート調査
<新規開業クリニックに関する法人アンケート調査とは>
本調査では新規開業クリニックの開業時における実態をアンケート調査し、特に近年注目される主要な医療ICTや機器の導入状況等について把握、分析することを目的としている。
​本調査における「新規開業クリニック」とは、2022~2023年に新規開業(継承・移転等を除く)したクリニック(厚生労働省「医療施設調査」における「一般診療所」)をさし、眼科、産婦人科、美容特化等および有床診療所は除外している。

出典資料について

資料名2024年版 新規開業クリニックにおける機器・サービス等利用実態調査
発刊日2024年07月25日
体裁A4 272ページ
価格(税込)165,000円 (本体価格 150,000円)

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